内容説明
ぬくぬくとぞくぞく。
おふとんと話し、透明ネコと最高の時間を過ごして、ぬくぬく。
マクドナルドで宇宙の終末の時を知り、人体改造を繰り返す恋人にぞくぞく。
楽しいから恐ろしいまで感情が揺さぶられる、そんな奇想短篇集。
「おふとんの外は危ないから出ないで」
ある日、突然ふとんの声が聞こえるようになった。ふとんだけではなく、椅子の声もボールペンの声も紙コップの声も――。
不思議で楽しい表題作をはじめ、科学者がマクドナルドで宇宙の終末を知る「万物の理論」、整形がエスカレートし人体改造さえも当たり前になった未来で、手術を重ね変わり続ける恋人との関係性を描いた「君の変身」、面白い話をすればおいしいスパゲティができる鍋を囲む夕食に招かれた小説家が恐怖を味わう「スパゲティ小説」、透明ネコが最高だった話「透明ネコは最高だった」ほか、「Siriとの火曜日」「#超人は今」「セックスのないポルノ」「天国にもチョコレートはあるのか」など、12の奇想短篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
32
ガチにSFだったり、不思議なほわっと物語だったり、オチも鮮やかなショート・ショートだったり、多彩。表題作はおふとんを始め物に話しかけられて不安になった主人公が入院するも、物と話すことを受け入れる話。それも善しと思ったが本当にそれで良いのだろうか?最高な透明ネコの話も、ホントに猫だったのか?と不安になる私はアホだろうか。ジャックというバリスタの出てくる話が2つあるが、長編からのスピンオフらしい。そちらも翻訳を望む。肉体改造が暴走する話はいかにも韓国だね。違和感を覚える主人公のような人も確かにいるはずだ。2026/02/19
lisa
14
タイトルと装丁の可愛らしさで購入。表題作から始まるこの短編集、最初は身の回りの物が喋りかけてくるという不思議な内容なのだけど、作品が進むにつれどんどん不穏な方向に行き少し戸惑った。サディズム、マゾヒズム、アセクシャルについての作品があったり、面白い話をしないと死ぬダークファンタジーがあったり。個人的には、#超人は今、が皮肉が混じってて好き。ポルノグラフィティの“ラストオブヒーロー”という曲を思い出した。可愛らしさのある、おふとんの外は危険、と、透明ネコは最高だった、にこれらが挟まれるという構成が面白い。2025/12/26
爺
7
面白かった。著者の発送の秀逸さは別として、初めて韓国人SF作家の作品を読んだ日韓両国の感覚の違いとして、整形手術とキリスト教の浸透度を感じた。楽しく読んだ「天国にも~」も日本人作家ならどう描いたのか気になった。個人的に好みだったのは表題作と「バナナの皮」「超人は今」「天国にも~」。著者の長編も購入済みなので追って読みたい。しかし最近の翻訳小説高いなぁ……。2026/01/30
駒場
6
韓国SF時々ファンタジーの短編集。方向性の違う話が入っていて、古い作品も多い。文学というよりプロット的な話もあるが、総じて豊かな発想と優しさがある。2010年代前半にアセクシャルを軸に据えた話『セックスのないポルノ』を書いているのは素直にすごいと感心してしまった。ほかに、イーガンの影響を受けている?万物理論の完成が宇宙に影響を与える『万物の理論』、ゲイ文学であり整形大国韓国のルッキズムの行く先を描いた『君の変身』、AI搭載ロボットの私的領域侵犯と犯罪者検挙を描いた『Siriとの火曜日』あたりがお気に入り2026/02/04
nightbird
5
星新一の奇想、舟崎克彦のシュールさ、手塚治虫の無常感を感じる、韓国のSF作家キム・イファンの短編集。社会的なテーマのあるディストピアSFから、シュールなファンタジー、ただ奇抜な発想や面白いシチュエーションを楽しめばよい小品、心温まる可愛い話までさまざま。お気に入りは小説家とバリスタと美少女と頭部がウサギの男が面白い物語を聞かせるとスパゲティを生成するという魔法の鍋を囲む謎シチュエーションのファンタジー作品「スパゲティ小説」。こういうの大好き。2025/10/31
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