内容説明
「日本にイスラム革命のような復古運動が起こった」「女官に囲まれ化粧をしていた天皇が突然、軍服姿に変身」「自分の命を国家に捧げる日本人はまるで古代のスパルタの民のようだった」……神風連ら士族反乱から日露戦争勝利・大アジア主義まで、一等国への道をひた走った「若き日本」の軌跡を辿る「幻の連続講義」第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
skunk_c
65
著者が故郷の寺で1980年代初頭に友人や若い人の前で話した内容を書籍化。我が家は両親熊本出身なので、時折混じる熊本弁が懐かしかった。6つのテーマはどれも面白いのだが、やはり神風連の乱という地元の出来事についての、人物群像を含む話がとても興味深かった。また、大アジア主義や頭山満といった群像・人物評にこの著者の魅力を感じる。天皇制についてはほぼ首肯できる内容で、このくらいの「常識」的感覚を政治家や有権者が共有していれば、大きなゆがみは来ないだろう。冒頭の明治維新に関する史的唯物論批判が時代を感じさせた。2026/02/08
tharaud
10
講義録『私の幕末維新史』の続編。他の著作に書かれている話も多いが、語りの魅力が感じられる。頭山満についての章の中で、明治時代の人間類型としての「浪人」について語られている。在野で、貧乏で、天下国家に対して強い思いをもち、しかし報われず、実はそういう自分に自己憐憫をもっている。こうした人間類型は、今はもう存在しないかもしれないが、見えないところで一種の憧れとして語り継がれているように思う。2026/04/18
spike
3
渡辺京二の幻の連続講義録第二弾。1980年代のものなので、その後明治大正についてはさまざまな論考がされていると思うけれど、そういったものに全く負けてないし、「坂の上の雲」的な捉え方(個人的にはこれも決して嫌いではないし、著者も全否定してるわけではない)に全く引けを取らない。「大アジア主義」「日露戦争」のくだりが最も秀逸。2026/04/19
勝浩1958
1
戦前の天皇制についての考察が良かったです。2026/04/08




