内容説明
「キングがホラーの達人なら、リゴッティはホラーの化身だ。」(ニューヨーク・タイムズ)――祈りなのか、呪いなのか。アメリカのカルト作家による救済なき傑作群が、本邦初単行本化。
「そう、この世界の人々が、神ならぬ新たな神の存在に勘づいていることを漏らしてしまったのは、せいぜい一世紀前のことだった。」
H・P・ラヴクラフトやフィリップ・K・ディックと並び称され、ブラム・ストーカー賞を4度受賞した、文学史上最も危険な作家が、ついに上陸!
【目次】
戯れ (若島正 訳)
アリスの最後の冒険 (白石朗 訳)
ヴァステイリアン (若島正 訳)
道化師の最後の祭り (宮脇孝雄 訳)
ネセスキュリアル (若島正 訳)
魔力 (若島正 訳)
世界の底に潜む影 (若島正 訳)
ツァラル (若島正 訳)
赤塔 (若島正 訳)
編者あとがき 若島正
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
そら
5
この手の本にはよく、キングやラブクラフトの名が付されるけど、個人的には遠く及ばないと感じた。 2025/12/19
亜済公
4
「戯れ」が傑出して読みやすく、面白い。人類学的ホラー「道化師の最後の祭り」や、奇怪な空想風景を描く「赤塔」もとても良かった。社会の中に潜む〈異質な他者〉への恐怖を描く作品がしばしばあり、そこはラブクラフト同様に問題含みであると思う。2025/12/04
warimachi
2
久々の得体の知れない感じがとても良い。グラビンスキとかがお好きな人にはたまらないと思う。2025/12/20
くじらい
2
実に不健康な本であって、それがいい。2025/12/15
sugsyu
1
冒頭の「戯れ」が素晴らしい。監獄勤務の精神科医がその妻と会話するだけの話がコズミックホラー的深遠に繋がっていく。その囚人についての語りがどうにも留めえず噴出する件が、恐るべき結末以上にたまらない。ラヴラフトあるいは平山夢明にも通じるものがある。次点は巻末の「赤塔」。ある魔的な場所についての断片。ギーガーか弐瓶勉のイラストが浮かぶ。2025/12/05




