内容説明
「キングがホラーの達人なら、リゴッティはホラーの化身だ。」(ニューヨーク・タイムズ)――祈りなのか、呪いなのか。アメリカのカルト作家による救済なき傑作群が、本邦初単行本化。
「そう、この世界の人々が、神ならぬ新たな神の存在に勘づいていることを漏らしてしまったのは、せいぜい一世紀前のことだった。」
H・P・ラヴクラフトやフィリップ・K・ディックと並び称され、ブラム・ストーカー賞を4度受賞した、文学史上最も危険な作家が、ついに上陸!
【目次】
戯れ (若島正 訳)
アリスの最後の冒険 (白石朗 訳)
ヴァステイリアン (若島正 訳)
道化師の最後の祭り (宮脇孝雄 訳)
ネセスキュリアル (若島正 訳)
魔力 (若島正 訳)
世界の底に潜む影 (若島正 訳)
ツァラル (若島正 訳)
赤塔 (若島正 訳)
編者あとがき 若島正
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
39
著者初読み、と思ったらアンソロに収録作あった。複雑で副詞や「〜のような」が多用される文章を追うのが大変だった。文章の最初で想起するのとは違った着地点に到着するような表現が多かったように思う。不気味な囚人の魔の手が愛嬢に伸びる「戯れ」や小さな街の祭りでラヴクラフト的な集会に紛れ込む「道化師の最後の祭り」などは分かりやすかったが、滲み出る闇の侵食を描いた作品群は魅力的だが難解だった。難解な一方「赤塔」が生産するものの描写が楽しかった。2026/01/15
garth
15
情景の描写が素晴らしく、たとえば「道化師の最後の踊り」のミロコーの街の悪夢的描写、なにひとつ具体的なことを書かないでおぞましい人物を造形するあたりの上手さ。それは下手だ下手だと言われがちなラヴクラフトの文章が実は素晴らしく巧みだということの証明でもある。この先に中原昌也があるわけで、中原とラブクラフトをつなぐミッシング・リンクと考えればいいのかな。2026/01/14
gu
7
冒頭の『戯れ』から惹き込まれたが読み通してみると街や廃墟といった場所を描く作品が印象に残った。ある意味表題作である『赤塔』は怪奇な創世神話、ラヴクラフト的宇宙における『バベルの図書館』とも言えるし、ホラーの想像力を寿ぐマニフェストでもある。『ネセスキュリアル』におけるボルヘスの文体パロディも楽しい。2026/01/18
たかぴ
6
解説にもあったがキャラクターがのっぺりとしていて没個性的に描かれている。それによって異常な事態を冷静に描写され、読者に恐怖や不気味さを受け止める余裕を作り、保たせているような手法なのかな。ただ分かりづらい。2025/12/30
そら
5
この手の本にはよく、キングやラブクラフトの名が付されるけど、個人的には遠く及ばないと感じた。 2025/12/19




