内容説明
一九四五年生まれが総人口の約一二%となった二〇二五年は第二次大戦で時代を分ける意識が共有され,生身の戦後として括りうる最後の節目である.戦争体験者の声,そしてそれぞれの世代が自らの生の時間との重なり合い,さらに未来への思いを語る,約四〇名によるアンソロジー.
目次
はじめに
Ⅰ
干からびた「愛と平和」それこそが……………松重豊
「戦争」を知らずに育った……………村田喜代子
鍵穴から覗いた戦争……………酒井順子
一九四四年生まれの長男宏……………久米宏
残像と風化、そして未来図……………水野勝
聞き手のもとで……………滝口悠生
歴史を逆流させない……………堂本暁子
文化という血流を絶やさぬために……………松尾潔
私の体験的戦後文学……………北方謙三
Ⅱ
未来へ、平和を確固たるものにするために……………石破茂
躓くべき「石」……………朽木祥
「象徴」の八〇年――昭和・平成・令和……………原武史
優しい絵……………山内若菜
平和と介護……………鎌田實
八〇年を顧みて――あまりに個人的な……………村上陽一郎
コンセンサスが失われゆく世界で、なお――……………樋口陽一
一九四五年の言葉、二〇二五年の言葉……………角野栄子
在日朝鮮人三世として歴史を生きる……………尹琴淑
Ⅲ
六二三、八六八九八一五、五三に げ我ら今生く……………川平朝清/ジョン・カビラ
私たちは「戦後」を生きているか……………安田菜津紀
外交の失敗から戦争が起こる……………福田康夫
環境問題の変遷を受け止め続けて……………中西準子
戦争と世界の「後遺症」、そして「抵抗への招待」……………鵜飼哲
日本人の「戦後八〇年」と琉球人の八〇年……………親川志奈子
平和をめぐる日々の違和感……………安野美乃里
戦後五〇年と八〇年の間……………山口二郎
Ⅳ
個人の中の分裂を超えて……………赤坂真理
厭戦こそ大切……………辻真先
「戦後」の終わり――これまでとこれから……………宮本憲一
悲痛な転換点に思う……………寺尾紗穂
祖父と父、そして私の傷跡……………尾添椿
女たちの権利獲得の歩み……………内海愛子
戦後八〇年が準備した新しい道……………中村桂子
戦争のなかで生まれた私の責任……………加藤登紀子
シベリアの体験を次世代に伝えたい……………西倉勝
Ⅴ
常識を超え、遠くの世界を描く……………山岸凉子
八〇年前のきのうの日記と、八〇年後のきょうの日記……………小林エリカ
戦前社会と戦後社会をつなぐもの……………伊東光晴
映画で植え付ける「いいトラウマ」……………塚?本晋也
歴史の裂け目に陥った人びと――シベリア民間人抑留者が突きつける戦後……………石村博子
祖母の毎年の涙……………乃南アサ
戦後八〇年に科学研究のあり方を問う……………本庶佑
『 cocoon 』と過ごした時間を振り返る……………今日マチ子
日本の復興・成長、そして埋没――戦後八〇年への沈思熟考……………寺島実郎
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