新潮文庫nex<br> 君を狂気と呼ぶのなら(新潮文庫nex)

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新潮文庫nex
君を狂気と呼ぶのなら(新潮文庫nex)

  • 著者名:東崎惟子【著】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • 新潮社(2025/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101803197

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内容説明

「聖書を勉強してみませんか?」きっかけは新興宗教の訪問勧誘だった。瞬く間に平凡な四人家族は崩壊した。少女は、神に祈り続けた――「家族が幸せになれますように……」それが母を喜ばす唯一の方法だったから。だが、美しく成長した彼女を待ち受けていたのはさらなる惨劇だった。全てを失った絶望の果てに、彼女は“本当”の神の声を聞く――。カルトと狂気に踏み込む戦慄のサスペンス。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

24
新興宗教の訪問勧誘で瞬く間に崩壊した平凡な4人家族。それでも神に祈り続けた少女にさらなる惨劇が待ち受ける、カルトと狂気に踏み込んだ戦慄のサスペンス。巧みな勧誘を受けてハマった母を見捨てられなかった切江。家庭環境が崩壊する悲惨な状況で知り合った同級生・十条との淡い恋心。しかし教義に反したとして罰を受け全てを失った絶望の果てに、本当の神の声を聞き覚悟を決める切江。全てを精算するための壮絶な展開には言葉もなかったですが、不器用な彼女に粘り強く向き合い続けてありのままを受け止めてくれた存在には救われる思いでした。2025/12/23

椎名

5
発売前から楽しみにしていた期待作。作者買いではあるが、宗教という部分に踏み込んだ作品にかなり興味を持っていた。始まり方、中盤までは良い意味で想定通りに近い流れで、宗教というものに全く理解はなかった母親がそこに浸かっていくまでが非常に丁寧に描かれている。明らかにカルトなのに何故そこにハマってしまうのか、そして二世として育ってしまった子供がどういう人生を歩むことになるのかが生々しく描写された。後半は一気にサスペンスになり、現代のジャンヌ・ダルクとして開花する姿が創作物的に昇華されていく。良かった。2025/12/26

サウナ探偵

4
割とありがちな新興宗教の話なんだけど、「カルトに仕返し」じゃなくて「真の神の声に従い邪教を滅ぼす使命」という文脈になるのがおもしろいすね。 「非合理な大義に対抗するのも非合理」のあたりがメインメッセージと受け取った。 あと必殺技の回収で笑った。2026/01/01

とってぃー

4
凄まじい怪作がここに!新興宗教により、家族を壊され心が壊れた少女の復讐譚。新興宗教で家族が崩壊していく過程が自然で、そのリアルさに圧倒された。壊れてしまい使命感のみで行う復讐劇も狂気的で圧巻でした。純真な乙女心を貫いた僅かな希望のラストも最高でした。2025/12/27

白いハエ

2
一家をカルトに侵された少女の狂気。空虚な信仰と連帯を強いられ生々しく衰退していく生活から一転、急斜面を転げ落ちるように全てが終わっていく。カルトと宗教の違いを考えたことがあるが、前者が原理主義的に権力を構築するものだとすれば、そこからまろびでた彼女という存在はいずれに属するのか。いずれにせよ、彼女が炸裂させる新たな信仰と奇跡に、こちらの心は痛快さを感じる心と悲痛さに歪む心に引き裂かれ、そのどちらをも物語の結末は救って去っていく。鮮やかな善悪の彼岸。稀有な読後感を与えてくれる作品だった。2025/12/29

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