内容説明
本を開けば、懐かしい友にまた会える。樹木希林のジャックナイフのような鋭さと業の深さ。鶴見俊輔が失わなかった「不良少年」の心。古井由吉が身体の衰えを承知で書き上げた生前最後の本。ある者は老いを知らずに逝き、ある者は老いと共に生きた。昭和・平成のカルチャーを拓いた希代の編集者による交遊録と読書案内。読売文学賞受賞『最後の読書』待望の続編。(解説・ブレイディみかこ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Inzaghico (Etsuko Oshita)
6
「映画少年のなれの果て」で、落合博満が映画マニアだと初めて知った。その批評も玄人はだしで、岩波から『戦士の休息』という映画の本を出している。秋田で育った子ども時代に、お兄さんやひとりでさんざん映画を観たそうだ。引用されている文章が、実に味があるんだな、これがまた。最近、Xで落合をフォローしているのだが、そのとぼけた味わいとはまた別の、だけど飄々としているところは同じ、という滋味豊かな文章だ。 池内紀の章を読み、死期が近い親の文章の内容と質を観察していた恵の感情にあらためて思いを致す。2026/01/31
スプリント
5
大ベテランならではのシニカルな物事の見方と業界裏話的なエピソードを楽しめる。2026/02/04
オールド・ボリシェビク
4
私は編集者としてしか知らない著者だが、若いころには演劇を志したこともあったそうで、その時からの知り合いである樹木希林ををしのぶ冒頭のエッセイは、故人への愛情に満ちた文章である。そのほか、坪内祐三や橋本治、加藤典洋、古井由吉、平野甲賀らとの交流を振り返りつつ、しのぶ。彼らは一足先に向こう側へ行ってしまったに過ぎない、という諦観が全編を襲っているがそれは決して嫌なものではない。老人が行き着いた末の思いが漂うだけだ。若い人には、その良さがわからないだろうけどね。2026/01/24
rin2club
2
悪い意味ではなく、力を入れず、すんなりと読めました。歳をとることに対して、切実な表現でしたけど、そのうち私にも分かる日が来るんでしょうかね。2026/01/19
みのき
1
「最後の読書」の続編。著者の知人の思い出が、本や映画の感想と絡めて語られる。 樹木希林の有名になりだした頃の話、多田富雄(高名な医学者)が脳梗塞で半身不随になった後に書いた本の話、映画好きだった落合博満の話、多作だった池内紀が最後の著作で多数の単純ミスを重ねた話、(私が子供の頃、名翻訳者としてよく見かけた)高橋健二が(戦中は)ナチスを賛美し大政翼賛会の文化部長だったという話、三船敏郎は陸軍航空隊の古参兵で「七人の侍」のうち(志村喬以外の)6人は従軍体験があったという話、 などを興味深く読んだ。 2026/02/23
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