内容説明
第13回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。灼熱地球のポスト・アポカリプスSF!
深刻な高温化で人類がほぼ死に絶えて数百年――異星人が設置した密閉ドームで少数の生存者たちと暮らすエリー、高温の外界に適応した女系民族〈結晶の民〉の娘アサヒ、一族を失い人類の殲滅を決意するユズリ……過酷な環境を生き抜く者たちの罪と復讐の物語!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
地表が極端な高温となって人類がほぼ絶滅した数百年後の地球を舞台に、過酷な環境を生き抜く者たちの罪と復讐のSF小説。断熱スーツなしでは外を歩けない人類に対し、適応して体内でダイヤモンドを生成する結晶の民。異星人が設置した密閉ドームで暮らすエリー、結晶の民の娘アサヒ、一族を失い人類の殲滅を決意するユズリの3人の視点で物語が描かれて、時代を前後させながら並行する3つの物語の因果が見えてきて、コクーンや〈結晶の民〉の出自を巡る真相なども明らかになる中、スケールの大きな悲観と諦念がにじむ結末がなかなか印象的でした。2026/01/16
おだまん
12
第13回ハヤカワSFコンテスト優秀賞大賞なしの受賞作。こんな状況にあっても人間の欲望は恐ろしいものだなと思って悲しくなりました。女系ということでミトコンドリア的なものを想像してしまうのだけど、絆やつながりの部分が読んでいて気持ちよかったです。そして救済者とは。2026/01/20
ひびキング
7
久しぶりに面白いSFでした。オーシャンクロニクル+グレイスイヤー+幼年期の終わりと言ったら褒め過ぎか。章ごとの語り口の違いやそれぞれの関係が明らかになってくる辺りは昂まる。ただ、何のためか分かり難い設定と人類に対するネガティブな扱いは気になった。終い方はどのようにも取れる。果たして救われたのか。2026/01/15
vivahorn
6
第13回ハヤカワSFコンテストで優秀賞受賞作品。おめでとうございます。関元聡は、日経「星新一賞」2年連続グランプリ獲得という輝かしい経歴を持つ。帯に「短篇SFの名手が挑んだ初挑戦!」とあり、初の長編作品への期待は自然と高まる。伊坂幸太郎ばりの複数のストーリーを並行、最後に伏線を回収・収束させる手法に脱帽。随所に見られる登場人物たちの激しい心の動きや静かな葛藤の絡みあいに見事に嵌ってしまった。これが文章力の素晴らしさの証なのだろう。次の長編への期待がもう止まらない。2026/01/14
外道皇帝
5
ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作。地球の温度が70℃を超え生存出来ない環境となったディストピアな世界で、異星人の作ったシェルターで生き延びようとする人類と環境に適応して生きている人々との闘い。実にSFらしい作品で好き。2025/12/20




