内容説明
この御札……
死んだ人間の血で描かれてる。
「壁から女のゆうれいが出てきて私を見るの」
同じ言葉を遺して死ぬ女性たち。
歌舞伎町で密かに出回った
この世に存在してはいけない呪物とは――?
怪談社の書記が紡ぐ最新・怪奇事件録
怪異蒐集のフィールドワークとその語りを生業とするプロ集団・怪談社の書記が綴る取材録。
壁から出てきた女の霊に見つめられると死にたくなる――歌舞伎町で複数の人間から聞かされた同じ話。原因を辿っていくと…「常世の御札」
北海道の牧場の従業員寮に棲みついた訳ありの男。男は毎晩段ボール箱に向かって謝罪を繰り返すのだが、その中身は…「牧場の箱」
父の遺品から出てきた土器のようなもの。昔、山で貰ったものらしいのだが…「アステカの土器」
貧しさと孤独の中で生きる女性に抱きついてきた不思議なこども…「石鹸の匂い」
死に際の母が残した衝撃の告白。そこから始まる家族と怪の奇縁…「家族と冷蔵庫」
他、じわり広がる怪の余韻47話!
この人間ドラマと怪はえぐい……。
心の準備をお願いします。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
63
実話怪談集。怪談としての怖さ嫌さは全体的に控えめ。その代わりジェントルゴーストストーリー的ないい話が多めに含まれているように思える。個人的には実話怪談には目を背ける凄惨さや読後後を引く嫌さを求めているのだが、これはこれで独自の地歩を占めているかな。何より著者の柔らかな文体ととてもマッチしている。「石鹸の匂い」とかその最たるものだし。あとお札に纏わる一連の話は最近流行のモキュメンタリーっぽくて読み応えがあったなあ。背後に何か得体の知れないものが蠢いているのはわかるが、それが何かはっきりしない点も含めて。2026/01/06
eyemu
8
まず、ジワる。 著者さんの後書きでの一言だったが、本当にその一言がこの一冊を表現している気がして腑に落ちた。 次に、余韻。 まさにそれ。 読み手が書かれていないその先、白紙の部分に思いを馳せることができるそんな話が多かったと素直に思う。 私は特に下記の2本にその思いを感じた。 そして、著者さんの手腕にハマってしまったんだと思う。 特に最後の家族の話(全編)。 それと正しいひと。 これは特に、余韻を楽しみながら書かれいない先を思ってツンと鼻の奥が痛くなってしまった。2026/04/18
澤水月
6
めちゃ温かい読後感と、怖い話と。文上手い…読了3/192026/03/28
ankowakoshian11
6
読了。「読経まつり」笑っていたのは彼らがデタラメ過ぎて呆れてたんでは 笑 「常世の御札」人怖+オカルト、死んだ人の血がポイントか。「孤独な遺書」わりと身に包ままれる手紙(前半)恋情はめんどい。「すこし前の昔話」Nさんのレジェンド。なんかこんな風に伝えられてく話ってあるんだろうね。2025/12/11
みかん猫
5
実話怪談集。ここで終わり?という中途半端なのもいくつかあって、それが逆にリアルぽかった。それほど怖くなく、最後の話は小説風の優しい展開だった。2026/01/27




