内容説明
労働の発生と組織化、欲望の無制限な発露に対する禁止の体系の成立、そして死をめぐる禁忌……。エロティシズムの衝動は、それらを侵犯して、至高の生へ行き着く。人間が自己の存続を欲している限り、禁止はなくならない。しかしまた人間は、生命の過剰を抑え難く内に抱えてもいる。禁止と侵犯の終りなき相克にバタイユは人間の本質を見ていった。内的体験と普遍経済論の長い思考の渦から生まれ、1957年に刊行された本書によって、エロティシズムは最初にして決定的な光を当てられる。バタイユ新世代の明快な新訳で送る、待望の文庫版バタイユの核心。
目次
まえがき/序論/第一部 禁止と侵犯/第一章 内的体験におけるエロティシズム/第二章 死に関係した禁止/第三章 生殖に関係した禁止/第四章 生殖と死の類縁性/第五章 侵犯/第六章 殺人、狩猟そして戦争/第七章 殺人と供犠/第八章 宗教的供犠からエロティシズムへ/第九章 性の充溢と死/第十章 結婚と狂躁における侵犯/第十一章 キリスト教/第十二章 欲望の対象、売春/第十三章 美/第二部 エロティシズムに関する諸論文/第一論文 キンゼイ報告、悪党と労働/第二論文 サドの至高者/第三論文 サドと正常な人間/第四論文 近親婚の謎/第五論文 神秘主義と肉欲/第六論文 神聖さ、エロティシズム、孤独/第七論文 『マダム・エドワルダ』序文/結論/原註/訳者あとがき



