中公新書<br> イラン現代史 イスラーム革命から核問題、対イスラエル戦争まで

個数:1
紙書籍版価格
¥1,155
  • 電子書籍
  • Reader

中公新書
イラン現代史 イスラーム革命から核問題、対イスラエル戦争まで

  • 著者名:黒田賢治【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 中央公論新社(2025/11発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121028822

ファイル: /

内容説明

1979年にホメイニ―師を中心とした革命で発足したイラン・イスラーム共和国。シーア派の理論に基づいた体制を敷き、中東でも反アメリカ、反イスラエルの急先鋒として存在感を示す。国際的に孤立しようとも核開発を進めて独自の道を歩むが、ここに至るには東西冷戦や中東での覇権争いなど複雑な歴史があった。本書は革命以後の軌跡を政治・経済・社会の側面から迫る。混迷する国際情勢の中、イランはどこへ向かうのか。

■目 次■

はじめに

序 章 近代国家建設と東西冷戦構造
1 パフラヴィー朝の成立と近代国家への道
2 モハンマド=レザー・シャーの専制政治と白色革命
3 反王政運動と王の国外退去
  コラム① 在外イラン人学生の運動

第1章 ホメイニー体制と革命勢力の角逐
1 ホメイニー師の帰還と革命の達成
2 バーザルガーン暫定政府と憲法制定
3 イスラーム共和国体制と大統領選挙
  コラム② 反西洋とファストフード

第2章 イラン・イラク戦争とイスラーム共和体制
1 押しつけられた戦争と「法学者の統治」
2 広がる戦火と「コントラ事件」
3 戦争の終結と新たな体制の模索 
  コラム③ 亡命者とテヘランゼルス

第3章 ハーメネイー体制と政治的自由
1 新体制と戦後復興 ラフサンジャーニー政権(一九八九~九七)
2 体制の変容と政治的自由 ハータミー政権(一九九七~二〇〇五)
3 体制の問い直しと宗教実践の多義性
  コラム④ レスリングとサッカー

第4章 新保守派の台頭と「緑の運動」
1 国際関係の緊張とアフマディーネジャード政権(二〇〇五~一三)
2 国際的孤立と「緑の運動」
3 市民生活の変容と核開発問題
  コラム⑤ 科学者と頭脳流出

第5章 防衛戦略と核問題
1 革命防衛隊の社会への浸透
2 革命防衛隊とロウハーニー政権(二〇一三~二一)
3 核問題の解決と中東情勢の変化
  コラム⑥ 日本とイランの国交一〇〇年

終 章 暗雲垂れ込めるイスラーム共和体制の未来
1 ライースィー政権(二〇二一~二四年)への期待と終焉
2 急変する国際情勢とペゼシュキヤーン政権の発足
3 イスラーム共和体制の未来

あとがき
主要参考文献
関連年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

72
主にイラン革命からあとの歴史を、その政治制度の解説や選挙の展開を含め丁寧に記述している。イラン革命後のイラクとの戦争、そしてハメネイ体制の初期の自由化政策とそれに対する反動、アメリカとイラクの戦争後はイラクのシーア派との関係など、かなり深く知ることができた。核開発とそれに対する制裁については、北朝鮮ほど極端な動きはとらないが、核を外交カードとしていることは明らか。一方イスラエルやアメリカとの軍事紛争については、本格的な戦争を避けつつ体面を保とうとする姿勢が見える。政府から独立した革命防衛軍の存在が大きい。2025/12/10

田沼とのも

22
遠くて遠い国、イラン。イスラム革命は私の生まれる前後の話。ヒジャーブが強制されるこの国で、女性がミニスカートを履いて街を歩いていた時代があったとは想像がつかない。イスラム法学者が最高指導者として絶対の権威と権力を握る一方で、大統領選挙はどうやらわりと民主的に実施されている雰囲気もある(立候補制限はあるものの)。西洋近代の価値観や正義とは異なる社会の理想があり得る、と主張するペルシアの悠久の歴史もわかる気がする。原理派、改革派、革命防衛隊、法学者、錯綜する現代イランの政財界アクターを総ざらいできる一冊。2026/01/26

ジュンジュン

12
79年のイスラーム革命から直近のイスラエルとの戦闘まで。予備知識としては「シーア派による厳格なイスラーム国家」というイメージしか持ち合わせていなかった。20世紀に起きた幾多の革命とは一線を画すオンリーワンな現象かと思えたがどうも違う。ムスリム女性が被るヒジャーブのように宗教のベールが覆っていても中身は同じ。社会体制やイデオロギーの転換を目指した変革、one of themの一つと言えそうだ。2025/12/24

nishiyan

10
1979年にホメイニー師を中心とした革命で発足したイラン・イスラム共和国の成立から今後にまで言及した新書。最高指導者が存在感を見せつつも成立当初から保守派と改革派が対立する流れは興味深かった。両派が政権交代をするたびに革命防衛隊は力を付け、軍産複合体化していくのには驚かされた。国民の中でのイスラームへの帰依の濃淡が、ハマスへの支援に隠された狙いも含めたイランの国家体制が本音と建前で成り立っているように感じられたのも気になった。建前を重視するあまりに優秀な人材を流出させ続けるなどかなり先は暗いように感じた。2026/01/16

そうたそ

9
★★★☆☆ ニュースではよく目にするが、イランという国の歴史や政治、文化は意外と知らない。本書はイラン革命以降の現代史をザッとさらえることのできる良書。細かいところを書き出したらキリがなさそうではあるが、程良くまとめられており、気軽に手に取っても十分に理解できる内容だった。こうして読むと、荒くれ者のように思っていたイランは、その良し悪しは別として、思った以上に彼らの理念のもとに政治がおこなわれていた。海を隔てたお隣のあんな国やこんな国よりも、よほどマトモだと言える。2026/02/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22953526
  • ご注意事項

最近チェックした商品