内容説明
1968年9月、湖水地方にある町ブルー・ヒルの森において、40年以上も前に失踪したジャレッド・エドワーズの遺体が発見される。国内でも有数の資産家であるエドワーズ家でいったい何があったのか。醜聞と陰謀の気配に世間はざわつく。そんな中、一度も会ったことのない伯父の死に興味を抱いたマライアは、亡き父の古馴染みであるオーエンを巻き込み、謎めいた死の真相を探るべく、ブルー・ヒルへ向かう。それは、時を遡ること1923年。エドワーズ家の御曹司・ジャレッドと新米ページ・ボーイの出会いがすべての始まりだった――。果たして、ジャレッドの死に隠されていた真実とは? すべての真実が明かされた時、それぞれの胸に去来する想いとは――?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
25
湖水地方の町ブルー・ヒルの森で、43年前に失踪したジャレッドの遺体が発見され、姪のマライアが亡父の古馴染オーエンを巻き込み真相を探るべく町へ向かう物語。伯父の謎めいた死に一体何が隠されていたのか。御曹司だったジャレッドと新米ページ・ボーイの出会い。最初は蔑んでいたマイケルがいつの間にかかけえがえのない存在になっていったジャレッドの思わぬ暗転。そこから明らかにされてゆく背景と事情があって、辛酸を嘗めた末の再会はかけがえのないものではあったでしょうけど、それぞれが抱く何とも複雑な思いが鮮烈な印象を残しました。2025/11/19
るぴん
23
20世紀初頭のイギリス湖水地方。主従として出会ったジャレッドとマイケル。やがて友情を育み、裏切られ、成人後に再会し、憎みながらも同居するが…。古いイギリス映画を観ているようだった。2人の歪な関係は、帯に書いてあった「ブラザーフッド」というよりは、離れたくても離れられない「共依存」の方が近いと思う。ジャレッドの最期を含め、2人の様々な感情に振り回されてもやもやする読書だったけれど、嫌いじゃない。これがデビュー作の作家さんとのことなので、次回作がとても楽しみだ。2025/12/22
栗山いなり
9
43年前に失踪した男の死の真相が描かれる物語。いやー色々な意味で壮絶な作品だったと感じてる。似たような作品を聞いたことがあるから余計にそう感じてる。軽くホラーだったよホンマ2025/12/21
なぷ
2
成人してからのパートはもはやホラーではないだろうか。クソデカ感情が何も生まず、呪いとしてしか機能しなくなるとか…。2026/02/21
century-century
2
初読み作家さん。表紙イラストと帯の宣伝文句から、最初は「貴族と使用人の、身分を超えた友情物語」を想像しました。途中までは合っていました。しかし中盤以降、思い合うが故に思い通りにならず、お互い傷つけ合う二人の葛藤が、読者の心をえぐり取るように描かれていて、確かにこれはやばい作品だなと思いました。終章での「彼」の独白は、人を想う暖かさと痛み、切なさに溢れていました。著者はこれがデビュー作とのこと。次作も期待せざるを得ない、そんな作品でした。2025/12/07
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