内容説明
遠い地で、見知らぬ男と海に消えた恋人――
●一穂ミチ3年ぶりとなる待望の長編
『光のとこにいてね』(島清恋愛文学賞受賞)、
『ツミデミック』(直木賞受賞)、
『恋とか愛とかやさしさなら』(本屋大賞ノミネート)と、
次々と話題作を発表する一穂ミチさん。
3年ぶりの長編となる今作は、
一穂さんが「いつか書きたかった」という、
「不在」と「喪失」の物語となりました。
互いに秘密を抱えながら暮らす
男女に訪れた突然の別れ――。
喪失を通して愛を問う、大人の恋愛小説です。
〔あらすじ〕
タクシー運転手の青吾が仕事を終えて家に帰ると、帰宅しているはずの恋人・多実がいない。
翌日以降も戻る気配がなく焦りを募らせる青吾のもとに、
<多実が見知らぬ男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、
行方不明になった>というしらせが届く。
謎の多い事故の真実を求めて、
男の妻だという沙都子と遠鹿島へ向かう青吾。
多実の人生のかけらを拾い集める旅は、
青吾自身の過去をも照らしながら、
思いも寄らぬ場所へとふたりを導く――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
238
一穂 ミチは、新作中心に読んでいる作家です。 本書は、著者3年ぶりの長編、「不在」&「喪失」の物語、予想外の展開で楽しめましたが、感動は少なめでした。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639204292025/12/07
hiace9000
166
長い間一緒に暮らしてきた恋人・多実が、旅先で見知らぬ男と2人、長崎の島で海難事故で行方不明に。生存は絶望的。不倫?裏切り?混乱と苦しみにもがく青吾の元へ、恋人と行方不明になった男の妻・沙都子が訪ねてくる。二人の痕跡を辿り真相に迫るため、青吾は沙都子と御鹿島に足を運ぶ。愛する人の突然の喪失と謎を突き付けられる遺された二人。その混乱・絶望と寄る辺ない憤りを、一穂筆は精緻で多様な外的描写を媒介としながら、内面を炙り出し人物を造形していく。ミステリー要素以上に、終幕まで感情の波渦巻く切なさに胸拉ぐ恋愛小説である。2026/01/09
チーママ
94
こんな状況に置かれたら辛いだろうな。私ならきっと耐えられない。いつまで待っても旅先から帰ってこない恋人の多実。警察に届けた青吾は彼女が見知らぬ男と海難事故に巻き込まれたのだと伝えられる。男の妻と事故現場へ行って話を聞いてみても地元の人々の口は重く何かを隠しているようで…。お守りに入っていたテレホンカードについては賛否両論あるようだけど私的にはありかな。あれがあったからこそ多実の思いや何をしたかったのかがわかったのだから。読み応えのある作品だったけれどせつない物語でした。 2025/12/20
やっちゃん
88
一穂ミチってこんながっつりミステリだっけ?謎だらけの人間関係が徐々に明らかになる展開は一気読み必至。終始陰鬱な空気で離島の、五島の良さをもっと読みたかったかな。主人公は沙都子ですね。男をグイグイ引っ張れる女性は好きだなー2026/01/22
BLANCA
85
切ない。遺された人も、逝ってしまった人も…。共に暮らしていた人が「旅行に行く」と行って、二度と帰らぬ人になってしまうなんて…。青吾と多実は、いつもと変わらない日常を過ごしていた。それは、多実と一緒の船で遭難した波留彦と妻・沙都子も同様。何故、二人は五島列島・遠鹿島に行ったのか…。遺された二人が島に渡ると、島の隠された過去が…。ミステリーとファンタジーが混在しながら、物語は進んで行く。多実が旅行に行く当日、何気なくやり過ごしてしまった青吾の後悔が苦しくなる。届けられたタオルケット、思い出すのは指先の温もり。2026/01/23
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