内容説明
「ただ、星を守りたかっただけ――」
現役の文部科学大臣で文壇の大御所作家でもある清水義之が全国高校生総合文化祭の式典の最中、舞台袖から飛び出してきた男に刺されて死亡する事件がおきた。逮捕された男の名前は永瀬暁、37歳。永瀬は逮捕されたのち、週刊誌に手記を発表しはじめる。そこには、清水が深く関わっているとされる新興宗教に対する恨みが綴られていた。また、式典に出席していた作家は、永瀬の事件を小説として描く。ノンフィクションとフィクション、ふたつの物語が合わさったとき見える景色とは!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
433
2026年本屋大賞ノミネート10作コンプリートです。湊 かなえは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。安倍元総理暗殺事件を題材に、そのまんまの柴田 哲孝「暗殺」とは異なり、かなりアレンジした作品でした。最近の著者の作品の中では高評価ですが、本屋大賞を獲るまでの勢いはないので、予想はスティです。 https://bookmeter.com/mutters/292468487 https://fr.futabasha.co.jp/special/minatokanae/news/akeboshi_1/2026/02/22
パトラッシュ
428
安倍元首相暗殺事件がモデルの小説は柴田哲孝『暗殺』に続き2冊目だが、残念ながら今回も失敗作だ。柴田作品と同じく独自色を出そうと様々な物語を付け加えたため、現実離れした部分や本筋とは無関係なサイドストーリーが目立ち焦点がぼけている。旧統一教会に相当する愛光教会が有力文学賞を餌に日本の作家に入信を強要し、出版社も事実上支配しているがネット時代でも秘密が完璧に保たれる設定などあり得ない。個人の精神遍歴に集中した三島由紀夫『金閣寺』に比べ、社会問題がテーマのエンタメとして成立させようと苦心して却って破綻を招いた。2026/01/09
うっちー
292
賞狙いかな。私はイヤミスの湊さんが好きです2025/12/24
imakiraku
247
いつ読み進めていても、日本を大きく揺るがしたあの事件が脳裏をよぎり、犯罪を肯定しているかのように感じてしまい、物語に没入することができませんでした。 しかし、親が宗教に多額の献金や時間を費やし、その結果、日々の生活を脅かされている家族が現実に存在することを思うと、胸が張り裂けそうになります。 その現実を突きつけられるという意味で、この物語もまた、終始胸が張り裂けるような読書体験でした。2026/01/06
RRR
244
実在のあの事件をモチーフにした作品。これは誰もが考えさせられる作品になっている。信仰の自由について、そしてそれによって侵される現実について。 読んでいて、非常に辛いことこの上なく、慟哭の内容になっている。だが、読んで良かったと思う。2025/12/29




