言語哲学 - 入門から中級まで

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言語哲学 - 入門から中級まで

  • ISBN:9784326101597

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内容説明

言語哲学は20世紀を通して哲学の焦点の一つであったが、1960年代以降、とりわけ大きな進展をみせた。本書は言語哲学の領域を四つに分けて概説したものである。第I部はラッセルと最近のクリプキの理論、第II部は本書の中核をなす意味の理論、第III部は言語行為論と語用論、第IV部はメタファー論である。

目次

序文

第1章 意味と指示
 あらまし
 意味と理解
 意味の指示説
 まとめ・問題・文献案内・注

I 指示の理論

第2章 確定記述
 あらまし
 単称名
 ラッセルの記述の理論
 ラッセルの理論への反論
 ドネランの区別
 照応
 まとめ・問題・文献案内・注

第3章 固有名:記述説
 あらまし
 ラッセルの名前の省略説
 最初の反論
 サールの「記述の束説」
 クリプキの批判
 まとめ・問題・文献案内・注

第4章 固有名:直接指示と因果―歴史説
 あらまし
 可能世界
 固定性と固有名
 直接指示
 因果―歴史説
 因果―歴史説の問題点
 自然種名と「双子地球」
 まとめ・問題・文献案内・注

II 意味の理論

第5章 伝統的な意味の理論
 あらまし
 観念説
 命題説
 まとめ・問題・文献案内・注

第6章 「使用」説
 あらまし
 ウィトゲンシュタイン的な「使用」説
 反論と応答
 まとめ・問題・文献案内・注 

第7章 心理説:グライスのプログラム
 あらまし
 グライスの基本的な考え
 話し手の意味
 文の意味
 まとめ・問題・文献案内・注

第8章 検証主義
 あらまし
 検証説とは何か
 いくつかの反論
 深刻な問題
 クワインが提起する二つの問題
 まとめ・問題・文献案内・注

第9章 真理条件説:デイヴィドソンのプログラム
 あらまし
 真理条件
 自然言語にどうやって真理定義を与えるか
 最初の反論
 まとめ・問題・文献案内・注

第10章 真理条件説:可能世界と内包的意味論
 あらまし
 真理条件を捉え直す
 デイヴィドソンの見解よりも優れている点
 残りの反論
 まとめ・問題・文献案内・注

III 語用論と言語行為論

第11章 意味論的語用論
 あらまし
 意味論的語用論 VS 語用論的語用論
 直示の問題
 意味論的語用論の仕事
 まとめ・問題・文献案内・注

第12章 言語行為論と発語内の力
 あらまし
 遂行文
 規則と不適切性
 力、内容、発語媒介行為
 コーエンの問題
 まとめ・問題・文献案内・注

第13章 さまざまな含意関係
 あらまし
 発話で伝えられた意味と誘導された推論
 会話の含み
 「前提」概念と慣習的な含み
 間接的な力
 まとめ・問題・文献案内・注

IV 暗黒面

第14章 隠喩
 あらまし
 哲学者の偏った見方
 隠喩をめぐる論点と、二つの単純な説
 比喩的直喩説
 語用論説
 類推に基づく隠喩
 まとめ・問題・文献案内・注

訳者あとがき
用語集
文献一覧
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

34

20
分析哲学者たちの例文を創造する能力のなさには、伝統を参照すること以上の意味があるのかもしれない。たとえばラッセルの「現在のフランス国王は禿である」の馬鹿らしさ。日常生活のなかでこんな文を使うひとは想像しにくい。また、単純で自明な文の例として持ち出される「雪は白い」にしても、なんの脈絡もなしにこんな文を使うひとは見たことがない。どちらの例についても言えるのが、言葉の二つの意味のレヴェルのうち、フレーゲが「Sinn」と呼んだ文脈依存的なレヴェルの方が、意図せず強調されてしまっているように見えることだ。2018/01/06

白義

8
今読める代表的な言語哲学の教科書。指示、意味の理論から言語行為、隠喩までこの分野の代表的な論点が網羅されている。各思想の的確なまとめに加えて、それらへの反論と宿題も必ず出てくるので、自習したい中級者に特に向いているだろう。グライスの心理説は今まであまり聞かなかったけど、なかなか基礎的かつ有効そう。やっぱり心理的には意味の使用説はインパクトが強いなあ。言語哲学は英米分析哲学の代表なので大まかな、輪郭だけでも早めに掴むとはかどる2012/02/04

4
言語行為論あたりから言語学との境目が分からなくなる。グライスの理論もどちらかというと言語学に近いような。存在論や認識論におけるより一般的な哲学的問題との関連が見失われると哲学的色彩が褪せてしまうので、個々の言語論が哲学全体に対してどのように貢献しうるのかを述べてくれた方が哲学書としては嬉しいのではないか。言語の問題を解くことが哲学の問題を解くことに繋がるという意識をもう少し見せて欲しい。2021/11/20

コマイヌ

2
曲がりなりにも言語に興味がある人間にとりあえず指示の理論・命題説(特に冠詞!!)から入るの駄目だと思う、ウィトゲンシュタイン的な使用説とグライスの話し手の意味のが遥かに自然、それらへの反論を通してデヴィドソンの真理条件説を知ったら命題説の理論に戻れば良いと思う。飯田著や多分他の教科書でも共通のそれで最初を乗り越えるのがめちゃくちゃ辛い。この本の構成は初見で読みにくいが後から纏めや議論を見直しやすいとても良い教科書だと思う、以降の議論を追うなら手元に置きたい。2016/09/25

coaf

2
言語哲学の論点を広く浅く紹介する本。言語哲学の入門者が読むには少しきつい。説の紹介、反論、応答という構成はいいが、ページの制約上、内容が薄くて分かりにくい。かなり淡白。これが哲学の今の姿なのかと思うと悲しくなる。中級者が論点を確認し、論文を読む上での道標にするような使い方が良いと思われる。2013/08/11

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