内容説明
アーサー・C・クラーク、スタニスワフ・レム、J・L・ボルヘスに絶賛され、物理学者フリーマン・ダイソンなど多方面に大きな影響を与えた伝説的SF作家オラフ・ステープルドン傑作選。本邦初訳多数! カッスが山歩きの途中で拾った石を暖炉に投げ入れると、不思議な炎があがり、テレパシーで語りかけてきた。それは炎の形態をした知的生命体で、太陽系形成期に太陽から飛び出し、数十億年ものあいだ地球の石の中に閉じ込められていたのだ。火炎人類との対話を通して宇宙精神と生命の秘密に迫る表題中篇に、本邦初訳の珠玉の短篇群、『最後にして最初の人類』ラジオドラマ版他を収録した傑作選。
目次
火炎人類──ある幻想/短篇小説/種と花/救急哨所への道/現代の魔術師/手に負えない腕/樹になった男/音の世界/東は西/新世界の老人/山頂と町/ラジオドラマと講演/はるかな未来からの声/惑星間人類?/訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
本の蟲
15
アシモフ、ハインライン、アーサーCクラークたちSF大御所より、さらに一世代前のSF作家にして哲学者の短編集。何十億年もの寿命と、人類とはかけ離れた精神性を持つ炎の形をした知的生命体との邂逅(表題作)や、人類の20億年に渡る未来を描いた代表作『最後にして最初の人類』のラジオドラマ版、英国惑星間協会での講演内容『惑星間人類?』等々。人類の精神的進化、神霊的存在への言及等「幼年期の終わり」をはじめ多数のSF作品への影響がわかる。ただ正直職業柄か思想書めいた語りは、かなり難解で読みづらい2025/11/14
jam
1
難解で観念的だが、何とも言えない味わいがある。火が生命体になるというのは、ありそうでなかったアイディアでは。文明批判が根底にあるのかな。2025/11/20
ちり
1
“だから、どうだと言うのだ?おそらく、わたしたちの一行の、もっと運のいい、さらに聡明な誰かが高みに至る道を見いだし、ついには<山頂>を町に、町を<山頂>にもたらすのだ。わたしは突き進むぐらいしかできない。一日はまだ終わってはいない。そしてここにおいても、死はまったき敗北とはならないだろう”2025/10/21
海
0
表題作は、なんかセリフが陳腐で人工的な感じがしてつまらんかった。ほかの短編はわりと読める。樹になった男が好き。最後の講演については、こんなもので紙を無駄にするなよ、と言いたくなるくらい要らないと思う。2025/12/26
slowbird
0
「火炎人類」太陽の表面で生まれた火炎の形態をした知的生命体が、惑星の生成以来その一部が地球にも生存していて、それが現代になってある人物とコンタクトすることに成功し、二つの種族が協力してより高度な文明を目指すことが提案される。"多様であればあるほど共有された生は豊かになります"、"わたしたちは人類種としての特有さにおいて非常に異なってもいるから、双方とも互いとの交流により徹底的に鍛え直され活力を得られるだろう"それは人類にとって福音なのか。まさに宇宙的スケールのサスペンス。2025/12/12




