内容説明
地球環境の問題に直面する人類が根本的に取り組むべきこととは何か?
従来の生物学を超え、20カ国で実装されて、世界が注目する「拡張生態系」。
その全貌と考え方を初めて明かす。
養老孟司氏(解剖学者)推薦!
「拡張生態系という概念の導入で、これまでの生態系や種の多様性という概念が
より輪郭鮮明になり、考えやすく、行動しやすくなった。」
森田真生氏(独立研究者)推薦!
「「人間」を圧倒的に超えたスケールの希望が、本書には描き出されている。
読後、これまで見ていたはずの世界には、もう戻れなくなっているだろう。」
松田法子氏(生環境構築史)推薦!
「持続の危機に瀕しているのは地球ではなく、そこで人間が構築した社会のほうだ。
拡張生態系は現代文明の崩壊に先手を打つ、人類未到の旅への出発点となる。」
安田洋祐氏(経済学者)推薦!
「危機の根源は人口増加ではない――それは社会システムだ。
生命科学と社会科学をつなぐ壮大な拡張生態系の未来へ、いざ。」
生態系は、経済から見れば制約要因となるが、すべての生命体を
包摂する分割不可能な基礎単位である。
生命が発生するところには必ず生態系が生まれ、また生態系なしにはどのような生物も
存続不可能だからだ。人間も、その生態系から生まれ、生態系に生きる存在である。
本書の提示する「拡張生態系」は、人間活動が新たに生態系の多様性や機能を拡張し、
食料問題や環境問題を根本から解消する一大パラダイムである。
文明の基盤は表土だ――
第1 章 なぜ、生物多様性が大切なのか?
第2 章 人間による生態系の拡張
第3 章 シネコカルチャー
第4 章 拡張生態系というパラダイム
第5 章 拡張生態系の社会実装に向けて
第6 章 人間と自然の新たな関わり
終 章 自然状態の生命科学に向けて
■補論1 コンピュータサイエンスから見た気候変動
■補論2 生理最適と生態最適の統合理論まとめ
■補論3 自然-社会共通資本に根差した理想通貨



