内容説明
「検索すればすぐに出てくるよ。赤ん坊を抱いたまま旦那の上司を刺しに行った女。なんか怪獣みたいな名前でさ」
ワンオペ育児で追い詰められた母親が夫の上司を刺傷した。彼女は赤ん坊を抱っこ紐で帯同したまま犯行に及んだという。事件を取り上げたWEB記事をきっかけに、イオラという犯人の特徴的な名前や事件の異常さが注目を集め、SNS上ではイオラ擁護派と否定派の論争が過熱。記事の担当者・岩永清志郎は、大きな反響に満足しながら、盛り上がりが続くよう新たなネタを探して奔走するが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星群
81
ー発信は光。〝イオラ〟って何だろうって思ったら、事件を起こした女性が〝イオラ〟さんだったんですね。キラキラ。赤ちゃんの名前はなんて言うんだろう。事件の当事者よりは、ちょっと遠い存在の人達が取り上げられているので、〝イオラ〟さんや、旦那さん、上司目線も気になる。抱っこ紐で連れてかれた赤ちゃんは、大人になってこの事件をどう思うだろう。2026/01/05
ゆみねこ
68
さほど長い読み物ではないのに、どっと疲れた。ワンオペ育児に追い詰められた母親が赤ん坊を抱っこ紐で帯同したまま夫の上司を刺傷する事件が起きた。その事件を取り上げたWEB記事をキッカケに事件を起こした女性のイオラと言う特徴的な名前もありSNS上で炎上する。その記事を担当した記者の悪意に胸が苦しくなる。情報を操る側、扇動される読者。何が真実か見極めて行かなくてはと思った。2025/12/21
えんちゃん
60
「天龍院亜希子の日記」では元同級生のブログを心の支えにした男性を描いたのに対して、今作はウェブ記事を作る男性の歪んだ職業意識を描いた群像劇。事故や事件をネットの油に放り込み、執着心の強いアンチに叩かせて、いかに炎上させるか。全てはPVのため。確かについついネットニュースは見てしまう。見てるだけだから無関係って思っていたけど、PV稼ぎの一員になってるってことはもう同罪なのかもしれない。美味しいもの・楽しい場所・嬉しい記事だけ読んでいたいのにね。2026/01/06
starbro
58
安壇 美緒、2作目です。本書は、威愛羅ワンオペ育児殺傷社会派ミステリでした。私は、子育て卒業済みですが、色々と考えさせられる作品です。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322501001202/2026/01/14
ゆっき
48
『ラブカは静かに弓を持つ』以来の安壇美緒さん。なんだろう。まとわりつくような嫌な感じ。日々Agoraに散らばる無数の悪意。そんな日常に起きたワンオペ育児で追い詰められたイオラの異常な事件。イオラの記事でバズったネットメディアの編集者の岩永清志郎。さらに大きな反響を求めて奔走。清潔感があって一見普通の人。でも実際は自分本位で身近な人を犠牲にしていることにさえ気付かない。何でも思い通りになると思っていることが恐ろしい。発信は、光。ラブカと同様にタイトルの付け方が絶妙。これから一体どこに向かうのだろう。2025/11/30
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