内容説明
あなたは、どの殺人鬼を好きになる……? 気鋭の作家が描く、圧巻のシリアルキラーアンソロジー!
殺し屋への依頼内容は「古本屋に勤める男をひと月以内に殺すこと」――「シリアルキラーvs.殺し屋」
東大を目指す女子高生・樹莉。ゲーセンで景品を落とす音と人が転落する音に魅入られて――「脳JILL」
殺人犯の眞悟は、自身の無実を信じる女性と生活を始めるが――「テキストブック・キラー」
飛び降り自殺の名所がある街で暮らす漁師は、あるものを引き上げる――「私の伴侶」
他人の生殺与奪の権を握ることの快感を追い求めて男は――「ご乗車の際は」。
阿津川辰海 「シリアルキラーvs.殺し屋」
木爾チレン 「脳JILL」
櫛木理宇 「テキストブック・キラー」
くわがきあゆ 「私の伴侶」
結城真一郎 「ご乗車の際は」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
65
どのシリアルキラーもエグい。この作家陣ならば当然の帰結なのかもしれないが、一癖も二癖も何なら三癖もあるぶっとんだ殺人鬼が勢揃い。殺し屋のターゲットは人畜無害そうな古本屋の男。しかし蓋を開けてみると…『シリアルキラーvs殺し屋』女子高生の樹莉はクレーンゲームの景品が落ちる音に魅入られるが、次第に大きなものが落ちる音が聞きたくなり…『脳JILL』殺人犯の眞悟へ届いた「あなたの無実を信じる」という女性からの手紙、そして出所すると…『テキストブック・キラー』など様々なタイプのシリアルキラーが跋扈するアンソロジー。2025/12/05
りゅう☆
62
『シリアルキラーvs殺し屋』の質疑応答の結末にどちらが殺されるかドキドキの阿津川辰海さん。『脳JILL』を求めてあの音を聞きたい主人公の行く末にゾゾッの木爾チレンさん。『テキストブック・キラー』たちの過去と暴力が不快な櫛木理宇さん。死体を掬った漁師の『私の伴侶』の意味が恐ろしいくわがきあゆさん。生殺与奪の権を満悦したいタクシー運転手vs怪しい客の正体に驚いた『ご乗車の際には』結城真一郎さん。殺すことに躊躇ないシリアルキラーたちの心理に全く協調できないけど、殺るか殺られるかの駆け引きと思わぬ展開に一気読み。2025/12/06
ごみごみ
56
タイトル通り、5話の短編どれも「シリアルキラー」が登場する。救いのない後味悪い話ばかり。こんなことは小説の中だけで勘弁して欲しいと願うが、現実世界でも信じられないような凄惨な事件は起こるし、一定数こういう思考の人間がいるのだろうと思うと恐ろしい。音に支配されエスカレートしていく女子高生『脳JILL』 身投げをする人が後を絶たない岩場がある街の秘密『私の伴侶』 面白い・・と言うのは憚れるが面白かった!2025/12/04
オーウェン
54
シリアルキラー。つまりは殺人鬼を描くアンソロジー。 「シリアルキラーvs.殺し屋」殺し屋が狙うターゲットがシリアルキラーだったという展開。 囚われた殺し屋がお互い1日1つだけ質問をして、手の内を探っていく。 謎解きの真相の末のシュールな感じが好み。 「テキストブック・キラー」や「私の伴侶」も意表を突く結末であり、タイプの違うシリアルキラーが出てきて、どの話も楽しめる。2026/01/17
MINA
25
錚々たる作者たちによる、仄暗く真っ直ぐにも歪みイカれた殺人鬼たちの競演。これは面白くないはずがない…!と思い購入し期待通りの没入感。最近色んなアンソロジー刊行されておりアンソロ自体滅多に手は出してないけれど、ついに私の好みのテイストどストライクで嬉しい。全てシリアルキラーというだけでなく、ラストどんでん返しもありで大満足。その中でも、阿津川辰海と櫛木理宇が特にお気に入り。櫛木理宇は私の中で残虐さ救いのなさで殿堂入りな部分あるから、それでいくと阿津川辰海が一番印象的で良かったのかも。正しさ度外視で清々しい。2025/12/06




