第三の性「X」への道――男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる

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第三の性「X」への道――男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる

  • ISBN:9784750351223

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内容説明

2017年にカナダで初めてのノンバイナリー(男性にも女性にも分類されない性別)の出生証明書を取得し、2019年には性別欄に「X」と記載されたジェンダー・ニュートラルなパスポートで日本に入国したLGBTQ+活動家、ジェマ・ヒッキー氏の回想録。聖職者による性的虐待の実態を訴え、LGBTQ2+コミュニティの権利と平等を求めるために歩いた908キロの旅の日記とともに、激動の人生を振り返る。
周囲からのいじめや神父による性的虐待に苦しみながらも、自己を貫く姿に勇気づけられる一冊である。

「私は女の子としてこの世に生まれた。それは男の子の心を持った女の子だった。…でも夢の中でしか、男の子として自由に遊ぶことはできなかった。女の子は大人の女性になって、男の子は眠ってしまった。けれど今、私は目覚めた。…もう恐れることはない。男の子が出て来て自由に遊んでいいのだ。私は犠牲者であり生存者でもある。カトリック信者でもプロテスタント信徒でもあった。男性と女性の両方を愛してきた。そして私には女性の部分と男性の部分の両方がある」(本文より)

目次

日本の読者のみなさんへ
序文
情熱
希望のウォーキング:ポルトー・バスクからコール・ブルックへ
タペストリー
聖霊
男子の人気者
希望のウォーキング:ステファンヴィルからコーナー・ブルックへ
告解
再定住
希望のウォーキング:ディア・レイクからサウス・ブルックへ
ユング
りんごとオレンジ
ツール
コロニアル・ストリート
希望のウォーキング:グランド・フォールズからガンダーへ
善良な神父
患者H
イエスさま、マリアさま、そしてジョーイ
希望のウォーキング:ガンボからクラレンヴィルへ
レシピ
改宗
地図を作り直す
重い荷物
白旗
希望のウォーキング:アーノルズ・コウブからホリールッドへ
時計
教訓
王様
ホームラン
謝辞
訳者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

K1

14
第三の性である「X」ー男でも女でもない「ノンバイナリー」って、何?ー「ノンバイナリーとして生きる」って、どういうこと?ーって思って読んでみました。本の帯にある「それならジェマでいればいい」にたどり着くんですけど、一冊だけではまだまだですね。2021/08/15

7
宇多田ヒカルさんがちょっと前に「ノンバイナリー」の言葉を用いて世間を驚かせていたので、気になって借りてみた。感想としては、ちょっと冗長かな、と。エッセイとかルポと同じジャンルと捉えて差し支えないかなと思いました。著者はカナダで初めて戸籍に「X」と表記したパイオニア。しかし、ノンバイナリーを選択した様々な要因が(人生を振り返って)具に記述されていますが、想像以上に壮絶な人生だった。こういうジェンダー系の話になると性暴力の話を避けて通れないのが辛い。しばらくジェンダー系の書籍は離れざるを得なくなる。2022/02/06

︎💓ひかる💓

4
だから訳本は…書いてる事がよくわからない。今までずっとそうだったそして今回も…もう少しだけ頑張る!だって私も"X"だからネ。これは数年前からわかっていたのだがまだ自分探しの旅をしてる私がいる。確定させたのに…。言い方?私は私らしく生きようとしてるだけ!お前は何者じゃ?と問われたら私は『わたし』。男が女か?と問われたら『両方』と言うのがしっくりくるような気がする。だから、ジェンダー"X"がピッタリだと思う。身体は100%女性だが産まれ落ちたのは男性。人間。それぞれ違う人間です。2024/02/11

屋根裏の塩

3
キリスト教(カトリック)世界と、性的虐待の経験を持つ中でのノンバイナリーの苦悩。幼い頃の虐待の記憶は想像に難くないが、想像作者の住む地において宗教がいかに大きな存在か考えさせられた。日本の場合は、宗教ではなく異質なものを忌む、排他的な社会がLGBTQの敵なのかもしれない。2021/02/23

ぞだぐぁ

3
性的嗜好は置いといて、性自認が肉体と異なっているなら2パターンで、さらに別のパターンについての話を期待して読んだら違った。 カナダではじめて『ノンバイナリー』(男性でも女性でもない性別)の出生届を得て、戸籍も『X』となっている作者が聖職者による性的虐待からのサバイバーとして虐待問題への認識を高めるために行ったウォーキングの最中にあった事と自身の生涯についての回顧の本。神父にレイプされた際の描写の生々しさ、自分の信仰に基づいて結婚式を挙げようとして女性同士の結婚を教会に断られた際の様子が印象に残った。2021/02/05

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