内容説明
定年退職を目前にして長き単身赴任生活から
家族の住む家に帰った小宮山元。
知らぬ間に義母が同居し、
大事にしていた物も妻に勝手に捨てられていた。
もはやそこに自分の居場所はなかった。
半ば自棄で空き家になっていた実家の整理をはじめた彼は
思わぬものを見つけ……。
表題作「妻が余分」ほか
熟年からの身の振り方や人間関係に惑う
男女の姿を軽快に描く全7篇。
珠玉のシニアミステリー短篇集。
むさしのニューライフ
ゲストハウス
百万円分の無駄
サードライフ
妻が余分
ヘアドネーション
十年日記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
130
なんたってこのタイトルが気になるのだ。これは夫側からみてるが、逆の方が実は多いかも。この夫、家庭内でそれほど邪魔(ハッキリ言っては無いが)には感じなかったが、まぁ結果としてこれで好かったよね。短編7作、既読もあったがラストの『十年日記』ニヤリと温かくなった。振り返ると私自身、長い時間を共有してるのは夫との関係なわけで、好くも悪くも「こんなもんだよね」と思ってる。多分夫も同じなんだろうなぁ(苦笑)2025/12/06
もぐたん
62
タイトルからサスペンス要素を想像したが、年齢を重ねた人だからこそのいい話が多かった。おひとりさまの主人公にエールを送りたい「サードライフ」、思い込みを綺麗にひっくり返してくれた「十年日記」、馬車馬のように働いたあげく、家族にぞんざいに扱われる男の起こした行動に、ナイス!と心で叫んだ「妻が余分」が特にお気に入り。人生はいつまで続くのか、どう着地するのかわからないドラマ。短編ならではのキレの良さが光る7篇を堪能した。★★★★☆2026/01/10
Ikutan
61
短編の名手、新津さんが描くシニア世代が主人公の七編。のっけの『むさしのニューライフ』は普通の高齢者のお話だと思っていたのに、いやぁ、そういうことでしたか。表題作の『妻が余分』も予想の斜め上行く結末に驚かされた。『ゲストハウス』『百万円分の無駄』『サードライフ』『十年日記』の四編はアンソロジーで既読でしたが、何れもラストの捻りが効いていて、やっぱり上手いなぁと唸ります。特に最終話の日記と書簡だけで書かれた『十年日記』は、時代を超えて繋がっていく構成が絶妙で、心に響くお気に入りの作品になりました。2025/12/25
ごみごみ
50
新津さんといえば、どんでん返し!7つの短編、どれも不穏な展開。そしてその先を想像したくなる、意外なラスト。シニア男性が別れた娘に会いに行く『ゲストハウス』・・誰が本当の娘なのか?私の推理は珍しく当たっていたが、まさかその先があったとは!? 日記と手紙のやりとりだけで描かれる『十年日記』・・ラストの奇跡に思わず笑みがこぼれる。巻末の解説にある「人生って思うほどいいものでも悪いものでもない」という言葉を、自分がシニアになった時にはどう感じるだろう。2025/12/02
ちーちゃん
32
☆4。これは結構、おもしろいミステリーだなと。日常に潜む、ミステリーというジャンル。文庫でコスパ良し2025/11/26




