内容説明
定年退職を目前にして長き単身赴任生活から
家族の住む家に帰った小宮山元。
知らぬ間に義母が同居し、
大事にしていた物も妻に勝手に捨てられていた。
もはやそこに自分の居場所はなかった。
半ば自棄で空き家になっていた実家の整理をはじめた彼は
思わぬものを見つけ……。
表題作「妻が余分」ほか
熟年からの身の振り方や人間関係に惑う
男女の姿を軽快に描く全7篇。
珠玉のシニアミステリー短篇集。
むさしのニューライフ
ゲストハウス
百万円分の無駄
サードライフ
妻が余分
ヘアドネーション
十年日記
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
128
なんたってこのタイトルが気になるのだ。これは夫側からみてるが、逆の方が実は多いかも。この夫、家庭内でそれほど邪魔(ハッキリ言っては無いが)には感じなかったが、まぁ結果としてこれで好かったよね。短編7作、既読もあったがラストの『十年日記』ニヤリと温かくなった。振り返ると私自身、長い時間を共有してるのは夫との関係なわけで、好くも悪くも「こんなもんだよね」と思ってる。多分夫も同じなんだろうなぁ(苦笑)2025/12/06
Ikutan
58
短編の名手、新津さんが描くシニア世代が主人公の七編。のっけの『むさしのニューライフ』は普通の高齢者のお話だと思っていたのに、いやぁ、そういうことでしたか。表題作の『妻が余分』も予想の斜め上行く結末に驚かされた。『ゲストハウス』『百万円分の無駄』『サードライフ』『十年日記』の四編はアンソロジーで既読でしたが、何れもラストの捻りが効いていて、やっぱり上手いなぁと唸ります。特に最終話の日記と書簡だけで書かれた『十年日記』は、時代を超えて繋がっていく構成が絶妙で、心に響くお気に入りの作品になりました。2025/12/25
ごみごみ
49
新津さんといえば、どんでん返し!7つの短編、どれも不穏な展開。そしてその先を想像したくなる、意外なラスト。シニア男性が別れた娘に会いに行く『ゲストハウス』・・誰が本当の娘なのか?私の推理は珍しく当たっていたが、まさかその先があったとは!? 日記と手紙のやりとりだけで描かれる『十年日記』・・ラストの奇跡に思わず笑みがこぼれる。巻末の解説にある「人生って思うほどいいものでも悪いものでもない」という言葉を、自分がシニアになった時にはどう感じるだろう。2025/12/02
ちーちゃん
30
☆4。これは結構、おもしろいミステリーだなと。日常に潜む、ミステリーというジャンル。文庫でコスパ良し2025/11/26
akiᵕ̈
29
"熟年からの身の振り方や人間関係に戸惑う男女の姿を描く"とあるように、長年連れ添ってきた夫婦が秘めた心の機微や、老齢になっていくこの先の自分の今後を見据えた人たちの姿が生々しくもある7つの短編集。1番インパクトがあったのは表題になっている「妻が余分」かな。女性側にありがちな行動をここまで男性側が潔くいくとはね。「むさしのニューライフ」も怖って思う事をしれっとやってのけている母親に並々ならぬ神経の太さを感じる。「ゲストハウス」「十年日記」は、素直に読み進めているとラストのオチに思わず唸る。2025/11/19




