内容説明
私達はたくさんの「季節」の中で生きている。茶道に息づく二十四節気――梅の香り漂い始める「立春」、花吹雪が舞う「清明」、薫風吹き抜ける「立夏」、薰の声が響く「大暑」、彼岸花が咲く「秋分」、鰯雲の浮かぶ「寒露」、木の葉が色鮮やかに染まる「立冬」、寒空に月が光る「大雪」、そしてまた季節はめぐり……。春夏秋冬の区分では見逃してしまう一瞬の美しさを綴った一年の記録。待望の『日日是好日』続編。(解説・小林聡美)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
104
五十年近くお茶のお稽古に通っても毎回が勉強。知らないことををそのまま「知らない」ということの難しさ。歳を重ねればなおさら。 二十四節気に沿って移りかわる日本の四季を感じながら奥深いお茶の世界にふれる。手もとにおいて大切にしたい一冊。 2026/01/26
クプクプ
76
『日日是好日』の続編という位置付けのエッセイ。今度は、50代の森下典子さんの、ある一年を茶道を通して二十四節季に区切って書き綴っていました。誇張もなく自然体の文章ですが、私の知らない横浜の、サクラの名所などがわかり、楽しめました。また、茶道の道具や和菓子などの森下典子の描いた挿絵もカラーで載っています。茶道は、経験を重ねれば上達するわけではないそうです。私たちの読書メーターのレビューも、得意な分野なら上手く書けるわけでもなく、ある時、フッと肩の力の抜けた文章が書けるものだと、読んでイメージが膨らみました。2025/12/23
ユメ
23
「立夏」の章で星野道夫さんの言葉が引用されていたことが印象に残っている。一年にいちどしか巡ってこない自然の美しさとの出会いを意識することで、ひとは自らの生の短さに自覚的になり、よりひたむきに生きられるようになるのかもしれない。四季よりも濃やかな季節の変化に心を留めるゆとりを持ちたい、否、季節の変化を意識することによって精神的な余裕が生まれるのかもしれないと思った。星野さんの『旅をする木』、そして森下さんの『日日是好日』を読み返したくなった。読んできた本と本が繋がってゆくことを感じられるのは嬉しいものだ。2026/01/26
てん06
19
文庫が1000円になった…とまず思ってしまったが読んでよかった。今の私には本当に癒しになった。仕事やプライベートで心がイライラ、とげとげした時期に、二十四節季にまつわる穏やかなエッセイが本当に沁みた。読んでいて自分が穏やかになるのがわかったくらいだ。著者が書いた時期の年齢と私の年齢が近いこともあるのだろうか。ものすごく深い茶道の世界の一端を見ることができる。私はお茶のたしなみがないが、和菓子をいただくときの気持ちが変わりそうだ。2026/03/01
nyanko
16
二十四節気になぞらえお茶のお稽古が綴られる。 茶室のしつらえで季節のうつろいを感じたりして、小さな気づきが素敵な言葉につまってる。 お茶ではないが同じ道とつくお稽古してる者として、小さな気づきにしっかり耳をすましていこうと心にきざみました。 日日是好日も再読してみようかな。2026/03/13




