出版社内容情報
アウシュビッツ、ヒロシマ。「理性」の危機をつきつけられた二〇世紀を経て、いまなお〈哲学〉は可能なのか。現象学、実存哲学の展開を追う。
【2008年度 毎日出版文化賞(特別賞)受賞】
内容説明
瓦礫となった“ロゴス”の前に立ち尽くし、“理性”と“言語”の再建に向かった哲学者たち。西洋哲学の全体像を描き出す日本初のシリーズ、第11弾。
目次
総論 現象学と社会批判
1 ブレンターノ
2 フッサール
3 シェーラー
4 ヤスパース
5 ハイデガー
6 ガーダマー
7 ベンヤミン
8 クローチェ
9 西欧マルクス主義
10 フランクフルト学派
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みみみんみみすてぃ
12
★★★★★ これ、ラインナップがすごいです。フッサール、ハイデガーからベンヤミン、アルチュセールまで……。20世紀哲学のど真ん中。総論、ハイデガー、ホルクハイマーとアドルノの章を中心に勉強させてもらいました。ハイデガーの項目が主に『存在と時間』やハイデガーのいたドイツという時代という背景記述に良く割かれていて、非常に良かったです。よくもわるくも、20世紀哲学はフッサールの現象学からはじまったと思います。現象学は非常に西洋哲学的だし、現代に在ってもその価値は十分に考察する余地がありあまっていると思いました。2016/06/10
大森黃馨
6
とにかく目に付くのは第一次世界大戦とさらにそれ以上に第二次世界大戦とナチスとアウシュビッツの虐殺たしかに改めて考えてみるとヨーロッパは一度ならず二度も終末世界を迎えたのだそうした絶望とそれらがいかに思想を進化させるものなのかがよく分かるあれっでは同時期の支那や日本等の地域の思考の進化はどうなのだろう? 本書の刊行は2008年で911や311更にネットの発展は反映されているとは言えないが今日の哲学思想はどうなっているのだろう(続く) 2023/04/13
きひら
1
とりあえずフッサールとハイデガーのみ。榊原先生のフッサールの章がとてもわかりやすく、叙述がすらすらと頭に入るので驚いた。熊野先生のシェーラーも気になる。2019/01/09
おやまん
0
ハイデガーの章のみ。2025/02/01