内容説明
▼本書で解説している、読書と脳についての謎
・なぜ「紙の本」で読んだ内容は記憶に残りやすい?
・読書によって「頭が良くなる」のはなぜ?
・漢字と仮名が混ざった文章を、脳はどうやって理解している?
・読書中に、内容と関係のないことを考えてしまうのはなぜ?
・「快読」「精読」「音読」の科学的な使い分けとは?
・読書のモチベーションを上げる科学的な方法とは? など多数。
情報過多とデジタル化の波によって、脳は常に疲弊しています。
本書は、そんな時代に読書だけが私たちにもたらすものを、脳科学の視点から解説します。
読書好きの方、読書の持つ科学的な力を知りたい方は必読の一冊。
※カバー画像が異なる場合があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
72
本を読む、取り分け紙の本を読むことで脳にもたらされる、様々な影響を、プラス面を中心に詳述する。各章では、文字と言語処理に果たす脳の役割や、記憶に関わる脳の様々な役割などについて、最新の研究成果が示される。最後に、「脳が喜ぶ読書術」として、「快読」、「精読」、「音読」の意味を取り上げる。読書について、脳科学という客観的な視点からの分析を通して、自分の読書の癖や目指すべき読書の形を教えられることが多かった。所々に挟まれるコラムには、読書についての意外な話題が盛られていて、若くてイケメンな著者に親しみを覚える。2025/11/12
山下奈绪
52
毛内さんは、一見むずかしくて抽象的に思える脳のしくみを、すごく“生活に寄り添った”感じで説明してくれるんだよ。 なんで読書中にぼーっとしちゃう人がいるのか、紙の本と電子の本でどうして読みやすさや理解度が違うのか、そして読書がどうして考えを深くしたり、気持ちを細やかにしてくれるのか…そういうことを分かりやすく教えてくれるの2025/12/11
かわうそ
31
久々の新書ではあるもののかなり面白かった。デジタルデバイスと紙の本で同じ本を被験者に読ませ、内容の確認テストを行ったところ、得点に差が出たというのは面白い。それはどうやら紙の本とデジタルで読む時では、脳の働き自体も違ってくるのが理由らしい。また、読書習慣がある子どもが自己肯定感、将来への希望の指数が高かったのに対し、読書習慣がないとその指数も落ちるという。また、読書のストレス解消効果はずば抜けており、音楽を聴くことよりもストレス解消度が大きい。日本語という特殊な言語が脳の構造を変えてしまっているらしい。2025/12/08
ハスゴン
25
とてもわかりやすく読書の効果について詳しく書かれていますが、やはり読書の効果の本を読むのは楽しいですね。 2025/12/21
佐倉
21
読書をするとワーキングメモリが鍛えられてシナプス可塑性が上がり、コルチゾールが減りアウトプットは重要で…と大体予想の付く話ではあったものの、読書好き日本語話者としては悪い気はしないし今後も読み続けようと気持ちを新たに出来た。DMTの制御方としての読書、死の間際まで明晰だったのに解剖の結果アミロイドβが蓄積していたシスター・メアリーと認知予備力関連の話、快読・精読・音読と目的に応じて様々な読み方が使い分ける方法、フランシス・ロビンソンのSQ3R法のクエスチョンを立てる重要性などは今後掘り下げで見たい部分。2025/12/20




