内容説明
『線は、僕を描く』の著者が描く、「水害」と「消防」その闘いと涙。
魚鷹が見守る町で、秋月龍朗は最高の消防士だった。五年前のあの日、濁流が町と彼の心に、癒えない傷跡を刻むまでは。現場を追われ、辿り着いた指令室。そこは、同じ痛みを抱える仲間たちと、声だけで命を繋ぐ場所。炎の中から命を救ってきたその手で、男は今、受話器を握る。
町と、そして自分自身の再生をかけた静かな闘いが、いま始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
146
最高で最強の消防士だった秋月の再生の物語。現場ではなく指令室のお仕事小説でもあった。何度も嫌な汗が出てドキドキしながらの読書だった。砥上さんは心に傷を持った人間を描くのが上手いね。これでもか~って、あからさまな傷ではなくその瘡蓋はいつか乾くかもしれないのに、早く乾かしたいがゆえについ引っ搔いてしまう・・そんな感じを受け取ってしまう。その時自分に何が出来たろう・・救えた命と無念にも救えなかった命。人命救助を仕事と割り切って勤めるには、命が重い。彼らもまた命がけなのだという事を再認識させられる。2025/12/12
pohcho
63
消防隊長だった秋月が人事異動で指令室勤務へ。消防署は現場が花形で、指令室は電話を取るだけの簡単な仕事だと思われがちだが、実は限られた情報から一瞬ですべてを決断しなければならない、非常に複雑で重要な任務。消防も救急も命がかかっているし、一方で緊急性のない電話も多くて大変。慣れない仕事にとまどいながらも、真摯に対応する秋月に好感が持てた。指令室の仕事以外にも消防士時代のエピソードや5年前に起きた水害の話があり。犬の救助はいい話だったし義両親の話は切なかった。単なるお仕事小説ではない深みと味わいがあった。 2025/12/17
hirokun
58
★4 今回の砥上裕將さんの作品は、消防士を主人公にしたものだが、単純なお仕事小説ではなく、消防士の使命感に加え、挫折からの立ち直り、地域への愛情・思いを織り込んだ深い内容のストーリとなっている。彼の作品は、仕事に真摯に取り組む姿勢と主人公の持つ価値観に触れながら、生き様を深く語っており、軽いノリのお仕事小説とは違い、深く重厚な読後感は何とも言えない。これからの作品にも期待したい!!2025/12/15
もぐもぐ
51
5年前に町を襲った未曾有の大水害から生き残った人々の喪失と再生の物語。同時に、消防士のお仕事小説。災害や事故の現場だけでなく、司令室でも命を救うために多くの人が奮闘している。砥上さんらしい穏やかな文章の中に込められた熱い想い。自分も「火事ですか救急ですか」にお世話になったことを思い出しながら読みました。優しい人たちばかりで、穏やかな気持ちになります。次巻完結だそうなので、これからどう展開してゆくのかも楽しみ。 #NetGalleyJP2025/11/18
ポチ
50
消防士の火災現場での瞬時の判断が生死を別ける。司令室でも同様な判断が求められる。自然災害や交通事故などでも出動する。そんな消防士には改めて頭が下がる思いです。心に傷を負いながらも前に進んで行く消防士の再生の姿に熱く胸を打たれました。「いつもと同じっていいね」しみじみそう思いました。2025/12/06
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