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内容説明
「鬼!」小さな娘は母親にそう叫んだ。
母親の千草のほうは平然とつぶやいた。
「わたしがいなければこの世に生まれてこなかったくせに。むしろ、ここまで可愛がって大きくしてやって、娘は人生そのものがおつりのようなものよ。」
そんな悪びれない冷たい性根を持ちながら、自身は誰よりも優しく気が利く女である、との自負があった千草。しかし関東大震災のさなか、これまでの世渡りの大きなしっぺ返しをくらうことになる。
グリム童話の初版の「お腹をすかせて死にそうな子供たち」が、この大震災の時代に蘇る!



