アーティストが服を着る理由

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アーティストが服を着る理由

  • ISBN:9784845924042

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内容説明

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アトリエで絵具にまみれながら制作するとき、
自分の姿を作品に取り入れるとき、
公の場に出るとき、
彼らは何を着て、どのように自らを表現するのか?

70人超のアーティストの日々の装いと制作から考える、わたしたちと衣服の関係

私たちは日々、どのように服を着ているでしょうか? 通勤には妥協したコーディネートで、フォーマルな場ではふさわしい服装で。そして遊びに行くときには別の自分になれるような装いで。何気なく着ているように思えても、そこには社会の不文律やジェンダー規範、そしてアイデンティティや自己認識が関係しています。

いっぽう美術の世界で活動するアーティストたちは、好きな服装で、自由な働き方をすることができます。しかし彼らは、服を着た自らの姿を作品に取り入れたり、自分のアーティストとしてのイメージを確立するために服を利用したりすることもあります。彼らの服装は、先進性を求めながらも保守的な業界に対して、時に抵抗のメッセージを表明してもいます。服はアーティストにとって、自分を表現するための、そして体制に反抗するための手段となるのです。こうした彼らの態度は翻って、制作に最適で機能的な服の選択や、絵具にまみれた靴にも見ることができるでしょう。

本書では70名を超える現代美術のアーティストに注目し、豊富な図版とともに彼らと衣服の関係を解き明かします。前半では、スーツ、デニム、作業着など、アーティストが「何を」着るかに注目。後半では「どう」着るかにフォーカスし、ある種のパフォーマンスとして服を着るアーティストや、服を通して自分が属する文化や環境について考察するアーティストの実践を紹介します。

たとえば、服を作品の素材とし、晩年にはヘルムート・ラングと友情を育んだルイーズ・ブルジョワ。つねにジーンズを履き、時代のアイコンとして名声を得たアンディ・ウォーホル。同じ服、メイク、ウィッグで5年間ひとりの人物を演じつづけたリン・ハーシュマン・リーソン。同性愛が違法だったイギリスでクィアを貫き、服装で個性を表現したデイヴィッド・ホックニー。サッカー・サポーターのあいだで起こった「カジュアル」ムーブメントを経験し、階級と服装に関する探求を続けるマーク・レッキー。思い思いの服装で2019年のターナー賞を共同受賞した4名のアーティストたち……。それぞれの多様で切実な「着る理由」は、私たちと衣服の日常的な関係をもう一度考えるきっかけを与えてくれます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

32
表紙に笑ってしまったので、敗北を認めて読みました(なんのこっちゃ)。原題は「What Artists Wear」とシンプルです。楳図かずおさんもそうですけど、なんというかこの人ならこの服、みたいな印象のアーティストっていますよね。ピカソと言えばボーダー、みたいな。クリムトといえばスモック、とか。フジタ、草間彌生、アンディ・ウォーホル…読みながらグルグル。やっぱり作業服が面白かったかな!2025/10/12

水蛇

3
サラ・ルーカスの表紙がよすぎて発売が待ちきれなかった!冒頭のルイーズ・ブルジョワの例の毛皮のコートのくだりでさっそくゲイリー・インディアナが出てきて狂喜乱舞。縮んじゃった毛皮のコートがすでにありあまる物語を伝えてくるなあ。わたしたちは1日たりとも装うことから逃れられなくて、なにも身につけずに外を歩くと公権力のお世話になっちゃう社会では下着姿も全裸すらもコード化を免れない。わたしたちは意味や意図や文脈や意識や無意識やリスクや安全性の隙間を這うように、自分の境界線を求めて服を着てる。巨大なパフスリーブや2025/09/01

w

2
衣服は、自分を物語る暗黙の言語である。あなたがいま着ているものは、あなたが誰で、何を考え、どう感じているかについて、なんらかのメッセージを発信しているのだ。その内容はファッションの枠にとどまらず、自分の信念、感情、意思を、日々、さらには刻々と発信している。(P.4) ファストファッションは遠く離れた土地で生産された安い衣服を提供するが、その一方で、業界全体が良心を封印し、消費者は自分が着る服を作っている人たちが直面している苦難や不公正を知らないままでいる。(P.9) 2026/01/25

デンドロかかあ

1
服装がその人の人物像に影響することは、漠然と自覚していたつもりだった。しかし、アーティストにとり、何をどのように着る/着ないかは、時に生き方そのもの、真剣勝負。格好良くもあるが、熱量不足でとても真似できない。バスキア-川久保玲のエピソード、作業着、カジュアルに関する考察が、とてもよかった。2026/02/03

takao

0
ふむ2025/11/14

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