日本史の分岐点

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日本史の分岐点

  • 著者名:齋藤孝
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 草思社(2025/10発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794228055

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内容説明

日本が今日の日本になった分岐点は歴史上のどの地点か。二千年以上続いている日本という国、それは世界的にも珍しいのではないか。この日本が今、グローバル化という名のもとに大いなる変動に直面している。今こそ新たな分岐点なのかもしれない。日本の未来を考えるとき、過去の分岐点を振り返ってみるのは役に立つだろう。「日本の明日はどっちだ!」。本書は日本史に造詣が深い斎藤孝先生が初めて歴史の解釈を披歴したきわめて意欲的な歴史読み解き本である。
12の分岐点を設定して日本が日本たるゆえんを説明している。例えば1は藤原不比等による天皇制の成立である。絶対権力であった天皇を自分の娘を嫁として送り込むことで、後代の天皇に義父として権力をふるうというシステム。権威と権力を分離するという藤原氏のやり方が象徴天皇という独自の存在を作ってきた。これが日本的である。5は秀吉の「伴天連追放令」が日本の植民地化を防いだ。イエズス会による九州北部のキリシタン大名への侵略は日本人の人身売買など目に余るものがあった。大航海時代、世界各所で起こったスペイン・ポルトガルによる植民地化政策をかろうじて英断により防いだ秀吉の功績は大きい。いくつもの分岐点があるが斎藤先生の得意な日本語の問題にも触れている。10漢字を「かな混じり」という工夫によって日本語化した「カストマイズ」。日本人独特の輸入文化を日本風に使ってしまう知恵こそ日本的だという指摘。なるほどと納得。ほかに6「日韓関係」がゆがんだのは明治の「日朝修好条規」の不平等条約が悪いや、7「日米開戦から敗戦へ」では日英同盟破棄からレーニンの予測通りに敗戦に進んだ顛末、8「日米安保」の功罪の罪の部分の指摘など、かなり今日的な話題にも踏み込んでいるが、歴史の分岐点はどこだったのかととらえる「分岐点思考」から見ると、問題点がよく見えてくる。齋藤先生の提唱はこの「分岐点思考」のトレーニングこそ現代を生きる我々に必要だということである。歴史読みものであると同時に今日的な視点に貫かれていて
優れた評論になっている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

coldsurgeon

6
社会制度、政治、文化、宗教など、歴史を振り返ると、そこには必ず今につながる「分岐点」がある。「分岐点はどこだったのか」「今が分岐点ではないか」という問いとして考える「分岐点思考」が、人任せにしない「当事者意識」だと著者はいう。歴史を学び、そのような分岐点について考えることは、不確かな未来に対して「踏み込んで活路を開く」姿勢を持つ機会となり、その姿勢が明るい未来につながるのではないだろうか。人は自分と異なるもの、「他者性」を受け入れていくことで成熟するのであるから、さらに読書を続けたい。2025/12/12

Juichi Oda

0
日本の歴史の中で、大きな転換点となった事柄を各論だけでなく、総論として俯瞰的に見て、どう判断すべきだったのかを考えてみようという歴史本。天皇制を確かなものにした藤原不比等の考えや、征夷大将軍と皇室公家を並び立ててコントロールに成功した鎌倉幕府、江戸を開発発展させた徳川などを細部にわたって考察した上で、俯瞰したところは興味深く読んだ。一方で憲法と自衛隊の問題、近代のジェンダーのことなどは、肝のところで疑問を持ちながら読んだ。まぁいずれにしても、過去をきちんと検証するのは大事なことだと改めて感じた。2025/12/21

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