内容説明
ホフマンは友人のコンテッサとフケーを誘い、それぞれ1編ずつ短編を創作し、『子どものメルヘン』として1816年のクリスマスに刊行、翌17年にはその第2巻を刊行した。なかでもホフマンの「クルミ割り人形とネズミの王さま」が代表作で、今は翻案のバレエがクリスマスの定番となるほど親しまれているが、刊行当時は子どもには複雑すぎて理解できないとされた。本書には1巻と2巻を集約、他に森の精霊に翻弄される話(コンテッサ「別れの宴」)、怪しい風体の男の甘言に乗せられて怖い目に遭う子どもの話(フケー「覗き箱」)など全6編を収録。/【目次】K・W・ザリーツェ=コンテッサ「別れの宴(うたげ)」/フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー「小さい人たち」/E・T・A・ホフマン「クルミ割り人形とネズミの王さま」/E・T・A・ホフマン「見知らぬ子」/K・W・ザリーツェ=コンテッサ「剣と蛇 八章からなるメルヘン」/フリードリヒ・ド・ラ・モット・フケー「覗き箱」/訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふるい
8
ホフマンが友人二人を誘いクリスマスに刊行した短篇集『子どものメルヘン』を訳したものが本書(ただしクリスマスが題材になっているのは「クルミ割り人形とネズミの王さま」のみ)。バレエで有名な「クルミ割り人形〜」は未読だったのでこの機会に読めて良かった。読者の子どもたちを楽しませたい気持ちが伝わってくる、想像力豊かな物語だ。コンテッサの作品は民話風で所々のユーモアが好みだった。フケーは風刺が効いていて中々面白いが少し説教くささも感じた。2025/12/25
おだまん
7
くるみ割りだけはクリスマスに間に合わせたけど、特にクリスマスに合わせなくてもよさそう。くるみ割りはバレエよりも、昔観たサンリオの怖い映像を思い出しました。ドイツ本場の伝統のメルヘェン、たっぷりと堪能しました。2025/12/28
ちり
2
王様、ソーセージの脂身が少なかったくらいで泣き崩れないでほしい(そんな事で一喜一憂できるのは王様だからとも言えそうだが)@くるみ割り人形2025/12/19
拡がる読書会@大阪
1
クリスマスに関わるアンソロジー本。 代表作としてホフマン「クルミ割り人形とネズミの王さま」などを収録します。いまバレエで親しまれる物語の“原型”は、可愛さと同時に不穏さや複雑さがあり、子ども向けの皮をかぶった幻想文学の味が濃いようです。 https://note.com/sharebookworld/n/n143f32e3c1fd2025/12/30
のん818
1
子どもたちが森の中で彷徨う話が多いのはやはりドイツが黒い森の国だからだろうか。困難に陥った実直な人間を助ける守護神のような森の精は、日本ならばさしずめ動物が助けてくれるようなものなのかも。19世紀初頭のメルヘンらしく、立派な騎士となり美しいお姫様と幸せに暮らしましたとさ、という騎士道精神が賞賛されるのも古めかしいと言えなくもないが、森や海や国を飛び越えて羽ばたく子どもの想像力は、サンタクロースが来なくなってしまった大人にも必要なのかもしれない。2025/12/25
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