内容説明
今の日本で読まれるべき、台湾の実話にもとづく不滅の傑作
「記憶に傷がつくほどの衝撃を受けた」――綿矢りさ
「性暴力被害で自分を責めてしまう仕組みを理解できる本」――小川たまか
芸能界における未成年者への性虐待、学習塾や学校の教員など、権力者や教育者による子どもへの性虐待の報道が後を絶たない。本書に綴られているような出来事が次々と明るみになり、大人はどのように子どもを守っていけばいいのか、社会の構造的な問題について、様々なところで議論されている今こそ必読の書としてUブックス版で緊急出版する。
文学好きな房思琪と劉怡 は、台湾・高雄の高級マンションに暮らす幼なじみ。美しい房思琪は、13歳のとき、下の階に住む憧れの妻子ある五十代の国語教師に作文を見てあげると誘われ、部屋に行くと強姦される。異常な愛を強いられる関係から抜け出せなくなった房思琪の心身はしだいに壊れていく……。房思琪が記した日記を見つけた劉怡 は、5年に及ぶ愛と苦しみの日々の全貌を知り、ある決意をする。
解説:小川たまか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さとうしん
9
尊敬する37歳年上の塾講師の慰み者となり、しかも彼を愛させられてしまった少女の物語。加害者はこれまでにも同じような「恋愛」を積み重ねており、また主人公の周辺には夫からのDVに苦しむ女性がいる。救われないのは、主人公も加害者も富裕層の出身であり、平均以上の教養に恵まれていることだ。高い生活水準や教養は決して性被害に遭う確率を低くはしない。そんな現実を突き付けられているようである。2024/03/09
テレワーク大好きっ子
6
綿矢りささんが番組で挙げていたので読んでみた。 13歳のときに教師から強姦された女の子や夫からDVを受ける女性の話なのでとても重たい。。。。 しかもこれが実話を元にしているらしく、読むのがかなりしんどい部分もあった。 このような経験が自分には無いため、自分を強姦してきた相手をどうして愛せるの?と共感できない部分もあり。 情景描写や比喩の仕方は独特で面白かったり日本のものが引用されたりしていてとても良かった。 それだけに、本作が著者の唯一の作品いうことがとても残念。2025/01/15
naff1968
4
少し前に、何年か後に地球に小惑星が衝突する確率が上がったというニュースを見ました。もうブルース・ウィリスもやってくれないだろうから、でかいのがドーンとぶつかって、地球なんて消えてしまえばいい。読み終えた直後の率直な感想です。今、果敢に戦っている女性のドキュメンタリーが論争を呼んでいますが、なぜ彼女がこんなにも必死に戦わなくてはならないのか。悪いのはレイプして逃げたクソ野郎なのに・・・。2025/02/23
promenade
3
綿矢りささんが100年後に残したい本で4位に選んだ作品。13歳の少女が純粋が故に性暴力あったり、DV、流産と女性の不幸がこれでもかって位起きる物語。あとがきを読んでる時普段あまり泣かない私でも辛かった。どこまで実話か分からないが、私は林奕含さんが命をかけて叫びたかった想いを忘れない。「 もし今日の婚礼でわたしが新しい人になれるなら、どんな人間になりたいかと言えば、他人の苦痛に対して、より想像力のある人間になりたい・・・精神病という汚名を着せられた人を助けたい。」2026/05/01
rif
2
著者のインタビュー動画が本書の訳者の翻訳付きで出ており、それも全部見た。なんと感想を書いていいものか、著者のことを思うと言葉が見つからない。それでも思ったことは素直に残しておこうと思う。最初に浮かぶ安直な感想だけ書き並べても著者に申し訳ない気持ちになるのだが、やっぱり最初に思うのは、立場を利用した強姦魔もDV男も許せないし気持ち悪いということ。もちろんそれだけではないのはわかっている。李の紡ぎ出す言葉は文学的に美しいのかもしれないし、2026/08/02
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