内容説明
「一緒に死んでいいほど惚れていた。殺意を抱くほど憎かった」。不世出の大スター、松田優作との出会いから永遠の別れまでを、優作にもっとも信頼された脚本家・丸山昇一が渾身の筆で描く! 優作の演技への情熱に感動し、彼に選ばれた恍惚に酔い、彼の苛烈な要求に翻弄された日々。数々の映像作品と70~80年代の映画・TV業界のエピソード満載。「もし今、優作が生きていたら」と想定したオリジナル探偵ドラマの脚本も収録!
目次
生きている松田優作1989
1979
1980
1981
1982
1983
1984
1987・1988
2024
21世紀探偵秘帖『顔と影』
生きている松田優作・注釈
文中記載作品データ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
61
映画「野獣死すべし」は、大好きな映画だ。封切で観た時、松田優作の虚無的な姿に圧倒された。こんなヒーローもあるのかと驚いた。原作から大きく逸脱し、新たな野獣を創り出していた。この本では、その当時の著者と松田優作のヒリヒリするようなやり取りが書かれている。お互いに共犯者と言いながら、惚れてしまった松田優作への想いに溢れている。ほとんど普通の会話ではないのに分かり合えてい二人は、唯一無二の関係だったのだろう。いまだに消えることのない想いが、巻末のシナリオを書かせてしまったのか。未映像化シナリオも読んでみたい。2025/09/29
Y2K☮
33
脚本家・丸山昇一といえば「野獣死すべし」が真っ先に脳裏を過ぎる。ドタバタな印象が強いテレビドラマ版「探偵物語」の第一話がデビュー作とは知らなかった。二作の色の違いが、当時におけるテレビと映画の哲学のそれを象徴している気がした。「野獣~」の原作は読んでいないが、映画版の世界観はやはり著者と松田優作の感性あってこそだった。リップ・ヴァン・ウィンクルが忘れ難い。そして改めて優作さんは関わるすべての存在に(何よりも己自身に)最大限の緊張と成長を求める人だなと。巻末の脚本は、とりあえず戸柱役を西野七瀬でどうだろう。2025/09/03
ぐうぐう
30
松田優作との愛憎で激しく揺れる交流をヒリヒリと描いている。優作が辛辣にあたるのも良い作品を作るがため、とはわかっていても、優作の一方的な言動は疲弊を伴うものであっただろうことが切実に伝わってくる。とはいえ、亡くなる間際まで付き合いがあったのだから、優作には抗えない魅力があったことも事実なのだろうし、丸山昇一の手記には、それがそこかしこから滲み出てもいる。封切りまで50日を切ってのシナリオ依頼を受け、5日で書き上げ、約一週間ほどの撮影、数日のポストプロを経て、(つづく)2025/09/05
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4
以前「探偵物語」というドラマがBSで放送されていて、とても興味深く拝見しました。 その「探偵物語」の主演が松田優作さんで、今回読了した「生きている松田優作」という書籍の著者が「探偵物語」第一話の「聖女が街にやって来た」で脚本家デビューした丸山昇一さんで探偵物語の他、「野獣死すべし」や「処刑遊戯」などでも脚本を担当されていてそれぞれの作品の裏話などを丸山さんと松田優作さんのやり取りの内容を紹介しながら当時を振り返る形になっています。 2026/01/24
松田悠士郎
4
1989年にこの世を去った名優、松田優作さんと「共犯関係」を築いた脚本家、丸山昇一さんによる、優作さんとのエピソードを中心にした回想録。脚本を巡っての優作さんとのせめぎ合いは緊張感が漲っていた。個人的には、映画「翔んだカップル」製作に絡んでの相米慎二監督とのエピソードが興味深かった。巻末に収録されたオリジナル脚本は、色んな意味で丸山さんらしさが全開だった。2025/08/30




