内容説明
上海のダンスホールの華だった女性と,それに翻弄される男たちを描く「永遠の尹雪艶」,老軍人がかつての日々を回想する「国葬」など,国共内戦と国民政府の亡命という歴史を背景に,戦後の台湾で故郷喪失者として生きる人びとの姿を活写し,失われた世界への哀惜や喪失の痛み,新天地で生きる苦悩を鮮烈につづった傑作短篇集.
目次
歴史と文学――岩波現代文庫版『台北人』序
永遠の尹雪艶
緑の輝き
除夜
最後の夜
血のように赤いつつじの花
追憶の詩
梁父山の歌
孤恋花
花橋栄記
秋の思い
満天に輝く星
遊園驚夢
冬の夜
国葬
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かつたま
1
詩のような小説。国民党は中国の主権を担っていたのに共産党のクーデターに敗れ首都南京を追われ台湾に上陸。敗戦の日本は台湾から去り、日本が台湾に残していった財産を一夜にして手に入れた国民党。これを読めば外省人への偏見がなくなるかと思ったが特に変わらず。故郷を思う気持ちはわかるが。誰もまともな仕事してる人が出てこないのもまたそうおった印象になるのかも。2025/12/26
Taq Asaq
0
読み終えて1週間ほど後に、NHKで、日本統治時代から戦後の台湾を彷徨をテーマにした番組を見る機会があって、この島に住む人たちは、常に故郷を奪われ続けてきたんだということがよくわかった。台湾の映画、音楽、文学に触れるたびに感じる、ある種のもの悲しさは、ここに根っこがあるのではないかと感じさせられた。本書も、そんな「奪われた」人たちが新天地であるこの島で紡いでいく哀歌を集めたものだといえる。かみしめるほど味わい深い。ダンスホールの踊り子から軍人まで、登場人物がやや特殊なのは、作家本人の来歴が関係するのだろう。2026/01/01
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