内容説明
伝説を媒介に,二世界の恋愛を鋭く対立させた緊密な作劇法が光る「夜叉ヶ池」,戯曲にとどまらない鏡花世界の本源を示す「天守物語」.人間の本質を異界から鋭く照射しつつ,美と永遠の救済を求めてやまぬ感情の純度の高さとその尊さによって,「今」なお甦り続ける傑作戯曲二篇を収録(解説=澁澤龍彦・吉田昌志)
目次
夜叉ヶ池
天守物語
解説(澁澤龍?)
解説(吉田昌志)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
uchiyama
4
新年、やっぱり華やいだ気分がほしくて鏡花。といっても、それぞれ夏と秋の話なんですが。いかにも、な現実味のある心理を陳腐な語彙で語るようなものより、この、型にはまった毎回おんなじな美男美女キャラクターを言葉で動かす情動のリズムの方が、今や、虚構としての真実が宿ってるように思えちゃうことの摩訶不思議さよ…。2026/01/02
Moish
4
鏡花の作品はいつかすべて読んでみたいと思ってはいるものの、どうしても断続的になってしまう。今回、岩波文庫の改訂版が出たのをきっかけにこの2作をはじめて読んだ(はず)が、素晴らしすぎた。『日本橋』ももちろん好きだが、鏡花はやっぱり美しい怪異もので本領を発揮するんだな~。特に『天守物語』の物の怪たちの怪しさ、艶めかしさと言ったら……。歌舞伎版をいつか見てみたい。ところで、夜叉ヶ池って、実在するんですね。こちらも一度行ってみたい。2025/11/02
取り柄無し
3
情愛と妖怪の潜む世界観が上手い具合に混ざりあっていた。以前「外科室」などを読んだけれど戯曲はまた趣が違うらしい。澁澤龍彦の解説が興味深くて、「天守物語」の垂直構造だとか、「夜叉ヶ池」における水の重要性だとかは読んでいて目から鱗だった。2025/11/05
桜絵
2
学生時代に読んだ岩波文庫版が改訂したみたいなので読み直し。昔読んだから、夜叉ヶ池と天守物語が繋がっていることを今さら思い出す。世界線が同じだ! 今や鏡花の代表作となったこの二作は、脚本調の戯作。上演ありきなので、省かれている詳しい情景描写や心理描写は読者の想像力で補うしかない。でも、舞台に収まるかこの世界観??とも思った。ドラマやアニメで見たい気がする。天守物語は地元兵庫が舞台なので個人的に嬉しい。2025/12/26
シャートフ
1
なにやらアツい展開で笑う。もっと泉鏡花って聞くと煙に巻かれる感じを想像してたから、読みやすさにびっくり。そして夜叉ヶ池、天守物語共にヒロインがかわいすぎる2026/01/01
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