内容説明
わずか数分の街角リポートを懸命にこなす女性タレントと駆け出し放送作家の、中継を通じての淡い交流(「4分50秒の恋人」)。現在は裏方に徹しているかつての名局アナと今をときめく人気お笑いコンビのパーソナリティー対決(「空気に飛ばして」)。放送作家・作詞家・ミステリー作家、転々と肩書を変えながらいつしか元へ戻っている剛腕の男(「どこかではないここ」)。人気アニメのヒロイン役で人気絶頂の声優の、どこか満たされない複雑な想い(「麗しのヴェリーク」)。巡回する警備員が目にする深夜の放送局の光景(「夜を往く船」)。急病で出演を休んだ放送作家が自分不在の番組の展開に気をもむ一夜(「二酸化マンガンの夜」)。手がける番組がどれもヒットする敏腕ディレクターに隠された秘密(「ヒットメーカー(ハック・ラックの誤算)」)。担務変更による番組卒業時、裏方に徹するミキサーの心のうちに湧いた意外な感情(「リバーブ」)。海岸通りにほど近い喫茶店の女主人が語る、店と番組との不思議な因縁(「黄昏ラジオ」)。――ラジオ界のレジェンド作家が、放送局を舞台に繰り広げられるさまざまな人間模様を、甘く切なくコミカルに描く、しゃれっ気いっぱいの作品集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
49
ラジオ局を舞台にした作品集。ハートウォーミングな物語に、ジーンときました。かつて、一生懸命聴いていたラジオ番組の裏側にこのような物語があったと思いたいというよりもこんなことがあったんだと信じている方が強いかな。表題作「黄昏ラジオ」がまさにツボで、うるうるさせられました。著者ご本人がラジオの方だかから「リバーブ」のような作品が買えるんだと納得。2026/01/11
K
9
ラジオ好きなのでタイトルに惹かれて。出役と裏方の心温まる交流や、ホームレスがヒットメーカーだったとか、なさそうだけどあるかもって思わせるのは、ラジオの世界に身を置いてきた藤井青銅さんが書いているからだろうか。ラジオってテレビより想像を掻き立てるし、今と違って昔はパーソナリティの顔が見えにくいからこそ、表題作のような出来事もさもありなんだなぁと思った。2025/11/10
らて
4
ラジオ東洋というラジオ局で繰り広げられる短編。立地からニッポン放送がモデル?と思いながら読み、読了後に作家さんをネットで調べたら本当にニッポン放送で活躍されている方。モデルからの転換期にラジオのレポーターに抜擢された女の子の初々しい奮闘、裏方に回った伝説のパーソナリティだった元アナウンサーの声だけでリスナーに想像を膨らませるテクニック、存在を感じさせないのが一流という職人気質なミキサーなどなど、ラジオに携わる人々の物語。最終章のラジオリスナーの物語ではまさかの展開にウルッとしてしまった。2025/12/10
GuRu
4
初読みの作家さん!! ラジオをよく聞くので題名と表紙の絵にひかれ買いました。DJ・リポーター・ミキサーなど色々な視点からなる物語があり面白かった♪︎ 第4話『麗しのヴェリーク』 自分の役の声が人気であって自分自身が人気ではない…。嬉しいのは嬉しいんだけど複雑な気分なんだろうな。。。オン・エアーの意味が*空気に乗せて飛ばす*なるほどとおもい納得☆第1話『4分50秒の恋人』第7話『ヒットメーカー(ハック・ラックの誤算)』が好きな話。2025/11/18
ルイス
4
本屋でジャケ買い。名前も知らなかった放送作家の本だが大当たりでした。ラジオ局とそこに関わる人々にまつわる連作短編。リポーター、DJ、作家、声優、警備員、ディレクター、ミキサー、リスナー・・・・時を越えて声と電波がつなぐ人間模様がとても面白かった。「読んで美味しい本」だと思います。今年のマイベスト。2025/11/07
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