内容説明
「14年後、勇者レイノルドに殺される」
不完全な予知能力だけが取り柄の魔女・アデルは、ある日こんなとんでもない予知夢を視てしまう。
弟子たちと相談したアデルは、少年時代のレイノルドを攫い、徹底的に甘やかして育てることで、予知を回避することに。
しかし、騙して攫うはずが、結果的に彼を不遇な環境から救ってしまう。
さらには、その際、痺れ薬を顔に浴びたことにより、表情が動かなくなり、喉からは囁き声しか出なくなってしまった。
お調子者ではったり頼りのアデルが、見た目だけはミステリアスで儚げな魔女になったことにより、レイノルドは彼女の言葉や態度を深読みして、どんどん心酔していく──。
末弟子を勇者として覚醒させないよう必死に行動するアデルだが、その努力はことごとく裏目に出て、レイノルドはぐんぐんと才能を開花させる。
いつ殺されるのかと怯えるアデルは知らなかった。
末弟子が、始末に負えないほど師匠を崇拝しはじめていることを──。
小心者のぽんこつ魔女と一途な執着勇者の勘違いコメディ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
和尚
34
タイトルに表紙、そして最初の序章でもうこれは面白いやつ。そう思って購入して読み始め、師匠のアデルと弟子達それぞれの視点から描かれる勘違いコメディ、面白かったです。 続きが楽しみ!2025/11/22
よっち
25
不完全な予知能力で殺される予知夢を見た魔女アデルが、少年時代の勇者レイノルドを攫い、徹底的に甘やかして育てることで裏目に出てしまう勘違いコメディ。小心者でぽんこつなアデルが、何とか回避すべく弟子たちと相談して、少年時代のレイノルドを攫い、徹底的に甘やかして育てることで、覚醒させないよう必死に行動するアデルの努力はことごとく裏目に出て、アデルへの崇拝をさらに募らせていく展開で、頭を抱えるアデルと一途で愛が重過ぎる末弟子のレイノルドの関係には苦笑いでしたけど、この物語がどんな結末を迎えるのか続巻が楽しみです。2025/10/17
星野流人
22
不完全な予知能力を持つ魔女のアデルが、自身の破滅を防ぐために、将来勇者として覚醒する少年レイノルドを攫うお話。双方向勘違いモノで、お互いこれでもかというくらいすれ違いを繰り返しまくる展開は、とてもおもしろかったです。単に能天気なだけのアデルが、慈悲深い女神のように扱われてるのは、ずっと読めるくらい楽しい展開でした。ただ幼年期のレイノルドこそ可愛げがあったものの、育ってくるにつれてアデルへ向ける偏愛とか勝手な振る舞いとかが目につくようになり、そこは読んでいてあまり気持ちのいいものではなかったです。2025/11/16
わたー
18
★★★★★面白かった。辺境の地で弟子二人と共に細々と暮らす魔女アデル。彼女は未来視の能力を持っているが、ある日、勇者レイノルドが自分を殺そうとしている場面を見てしまう。死の未来を回避するため、今はまだ幼い彼を誘拐し、堕落させ勇者ではなくそうとするのだが…と始まる両勘違いモノファンタジー。彼女の100%己の保身のための行動がまさに今食い物にされそうになっていた彼の求めていたものに奇跡的にマッチし、あれよあれよのうちに彼女に対する超巨大な感情が育ち切って、どこに出しても恥ずかしくない最恐のヤンデレモンスターを2025/10/17
はるき
13
著者お得意の相互勘違い系ドタバタファンタジー。予知能力を持っヒロインが、未来を変えるために(保身)頑張るんですが、やることなすこと裏目に出て、清廉な美女と勘違いされて!?お約束なのに筆力で楽しませてくれるのが流石は中村さん。そういえば中村さん、ラノベ出身だわ。2025/11/26
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