内容説明
頑張るほど空回りして、それでも愛おしい、この人生。都会的で悲観的、不器用でまっすぐな40の瞬間。『明け方の若者たち』『わたしたちは、海』の著者、待望の初エッセイ集。『ベスト・エッセイ2024』に選出された“「行けたら行く」で、本当に行く人”収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
44
秋の夜長にぴったりで都会の夜の空気って感じ。おすすめのお話は『スターバックス、祭りの終わり』。クリスマスソングを聴くたび、その場の幸福よりもその幸福が終わる瞬間を想像して、寂しくなるそう。思い返すと、クリスマス自体の楽しい思い出よりクリスマスに近づく高揚感の記憶の方が強く残っている!私もどこかで終わって欲しくないと思っているせいで当日のことが記憶に残っていない😂本書のイメージを伝えると「思い出を濾過する」かなと思う~カツセさんが経験した内容や思い出を、時間や言語化というフィルターにかけて濾過された。2025/11/05
🍀sayuri🍀
33
40話収録のエッセイ集。キンモクセイの香りがあまり好きではなく、他人の吸う煙草の匂いが好きで、雨男のカツセマサヒコさん。私はキンモクセイの香りが好きで煙草の匂いは受け付けない。そして友人が驚く程の晴れ女。つまり自分とは真逆なタイプのカツセさんだが透明感のある文章に心惹かれるものがある。まず気になる表題作。まさかのオチにズッコケる。今まで読んで来た著者の小説から勝手に都会的でスマートな人をイメージしていた。そこからのギャップ半端ない。不器用さにシンパシーを感じ嬉しくなる。なんて事のない日常。でもなんかいい。2025/12/15
桜もち 太郎
18
好きな作家のエッセイは興味深い。あの作品を書いた作家の脳内はどうなっているのか、読書はそれを優しくダイレクトに伝えてくれる。東京で生まれて現在は海の近くに住んでいるらしい。朝6時50分に起きて子供を見送り、仕事をする。昼には奥さんと近くの店に行ったり、夕飯の残り物を食べる。なんてことない「ある平日」が羨ましい。「『楽しい』『うれしい』は生きる意味を考える隙間をなくさせるくらい、心を満たしてくれる」と、カツセさん。楽しい気持ち、うれしい気持ち、最近ないような気がする。何か感情がマヒしているのだろうか。2026/01/22
るか
6
仕事終わりにオフィスの近くでたまたま手に取った本。友達と雑談してるような距離感が良くて、最近エッセイを読むようになった。 タイトルから暗い雰囲気かと思ったけど、理性的で淡々としていた。周りの人や出来事から一歩引いてる感じ。帯にある「都会的」という言葉が的を得てるなと読み終わって思った。もうちょっと感情が全面に出てきて、人間味がある方が好きかなと思った。 「男はゴミ出しの日を覚えるのが苦手で、女は洗濯機の洗剤の量を適当に入れがち」は当たってて笑った。2025/10/28
ebi kan
5
もっと文化人みたいな人柄を想像していたけど、印象とは真逆の不器用なネガティブ人間で自分たちと一緒なんだという親しみを感じました。不甲斐ない瞬間や切ない思い出が多めで、作家という遠い存在だと思っていたカツセさんとの距離が少しだけ縮んだ気がしてきます。2025/12/19




