睡蓮

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睡蓮

  • 著者名:白石一文【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 新潮社(2025/11発売)
  • スポーツの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~10/12)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103056584

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内容説明

元新聞社勤務の櫻子は67歳。エリートコースを歩み続けた最愛の兄・貴之が鬼籍に入って17年が経つ。義姉の智子は72歳になり、ようやく貴之を捨てて、再婚した真意を語り始めた。櫻子と智子が胸に隠していた貴之の死の秘密、そして死の直前に彼が救いを求めた相手とは……。残り僅かな人生、真っ当で歪な愛を誰に託すのか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

道楽モン

64
文学一家に生まれ、若かりし頃は文藝春秋社で辣腕の編集者だった作者は『一瞬の光』という作品で、颯爽とエンタメ小説界に登場した。主人公には誰もが羨むスーパーエリートを起用。強引なまでの物語性で圧倒的な作品だった。その後、直木賞作家となったが、メンタルを壊したことをキッカケに紆余曲折の人生となり、これまた振り幅の大きい作品を発表し続けている。そしてたどり着いたのが本作。影の主人公にはスーパーエリートを再起用。主要な登場人物は全員65歳以上。終わりが近づいた自らの人生を省みるという、まさに白石版終活小説となった。2025/12/15

もぐたん

59
自分の人生を生きるということ。夫婦としての円熟味は、双方の「違うんだよなあ」を見て見ぬふりができるようになることなのだろうか。自分の思うがままに振る舞えるようになることだろうか。自分自身を愛することと、望むように相手から愛されることは両立できるのだろうか。いつまであるかわからない残りの人生をどう生きるか。意識しなくとも見え隠れする死への畏れと焦りの中、一つまた一つと選択を繰り返す私たち。水面に鮮やかに咲く睡蓮のごとく浮かび上がる、それぞれの愛の形に切なさがじわりと浮かぶ、夫婦の物語。★★★☆☆2026/09/20

練りようかん

29
義姉が指定した再会の場所は上野。どうしても見たかったモネの画があると言う。あれかなと思い当たり楽しくなるのと、暗示を受け少し寒くなった。主人公は67歳、兄は17年前に亡くなっており、過去と現在が描かれる中で複数の“何で〜”がゆらゆらと流れていく展開だ。河岸を変えた先が『つくみの記憶』の清兵衛で嬉しい、完璧な兄がどんどん怖く感じられ、離婚理由とねじれてしまった自らの人生に同じかと理解が体内を下りていった。長年かけて奪われた、奪われずにすんだ人生と命の話なので、自然とじっくり読むことに。一瞬の力ってすごいな。2026/04/01

のり

17
男女の関係のわからなさについて考えさせられた。一見幸福そうに見える夫婦も、その心の中には冷たい風が吹いているかもしれない。大事に愛されることが幸せとも限らない。優秀な人間が幸せな人生を歩むとは限らない。パートナーのどちらかが相手の気持ちを重たく感じ始めたら、バランスは崩れ、幸せではなくなってしまう。モネの睡蓮が作中に出てきて、登場人物の気持ちの変化に大きな影響を及ぼしていた。2026/09/23

mitubatigril

12
モネの睡蓮を見て感じた思いを実行に移す そんな義姉智子は 櫻子の超優秀な兄の選んだ伴侶でベタ惚れでなのに 離れるとは思ってもいなくて  モネの展覧会の開催時に久しぶり会おうと言い2人は今迄のことを色々と語り始める。 あっさり読めて一気読みになったけど智子の気持ちも分かるし 別れた兄の気持ちも想像出来て悲しくなる そんな中で勝手に感情移入してしまうけど妹が1番気持ちがわかってないんじゃないか?兄の気持ちと智子の気持ちがボタンのかけ違いのように価値が違うこと 最後まで気づいてないんだろうなぁ2025/12/21

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