内容説明
共産主義革命で解体されたはずのロシア帝国は、いかにして強大なソ連帝国として再建され、現代ロシアのプーチン体制へと至ったのか――。レーニン、スターリンからアンドロポフ、ゴルバチョフまで、法の上に君臨し、ソヴィエト連邦という「巨大な家族共同体」を率いた領袖たちの姿から、ロシア特有の統治原理を炙り出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
124
レーニンによる革命で人工的に建国されたソビエト連邦は、強力な指導者に率いられねば国の統一が保てない宿命を背負った。スターリンは恐怖政治で国家の基盤を固めたが、軌道修正を図ったフルシチョフは内政混乱を招き、それをブレジネフが安定第一主義で平穏化させた。しかし、その間に蓄積された矛盾や亀裂を直視したアンドロポフやゴルバチョフがシステムを改めようとしたことに耐えられず、遂には崩壊を招いた。北朝鮮が嫡男継承による王朝化の道を歩んだのも、金日成が自分の創り上げた国の変質を防ぐためソ連の歴史に学んだためではと思える。2026/01/04
skunk_c
73
レーニン、スターリン、フルシチョフ、ブレジネフ、アンドロポフ、ゴルバチョフの6人のリーダーのコンパクトな評伝の形を取りながら、帝政末期から現代までを視野に入れたソ連史となっている。今回は敢えてうしろから遡るようにして読んでみたが、レーニンの章のまとめにある「国家が人民一人ひとりを包含し、自立的な『社会』の余地を理念上もたない」帝国(またこれは「家族」にも例えられている)というソ連の性格が、プーチンのロシアに引きつがれている生命力には驚く。「悪党」としつつも個々ののリーダーを適度に評価している。良書と思う。2026/05/30
ピオリーヌ
18
レーニンからゴルバチョフまでのソ連の最高指導者の評伝を辿ることでソ連、また現在まで繋がる長いロシア史を辿る内容。目次を見た際、「チェルネンコがいない!」となったがゴルバチョフの章の中で「帝国の保全者」として短く紹介されていた。アンドロポフにしろチェルネンコにしろ、この二名は名前しか知らなかったので様々なエピソードはどれも興味深く読めた。ソ連を筆者は近代ヨーロッパと比較して、ソ連の法文化では私的所有権は冷遇され、法は権力者が市民を規制するための手段であったとし、統治者が法の上に立っていたとする。近代ヨーロッ2026/01/07
ジュンジュン
16
人物で語るソ連史。レーニンとスターリンは強烈過ぎて、”悪党”に相応しいが、以後はスケールダウンした印象。それだけ社会主義体制が確立して、個性を発揮できる部分が減った為だろう。とは言え、フルシチョフ以後が僕的には面白かった。あまり知る機会もなく、特にゴルバチョフ<エリツィンになっていく過程(ソ連からロシアが独立)は、リアルタイムを知っている身としては、流れを整理できてよかった。2026/05/13
Shun'ichiro AKIKUSA
8
ソ連6人の最高指導者が権力をいかに奪取したのかの過程が細かく書かれている。ブレジネフ、アンドロポフはほかにくらべあまりよく知らないので勉強になりました(章立てされてはいないがチェルネンコも)。2026/02/04




