博士が愛した論文 研究者19人が語る“偏愛論文”アンソロジー

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博士が愛した論文 研究者19人が語る“偏愛論文”アンソロジー

  • ISBN:9784863136649

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内容説明

この論文が、わたしを変えた、世界を変えた。
論文のすごさ、面白さを、日本を代表する研究者が熱量高く語る。

宇宙、人体、植物、恐竜、土、火山などなど──さまざまなジャンルの最前線で活躍する19名の研究者たちが「偏愛する」論文について、思い入れたっぷりに語り尽くす科学アンソロジー。

現在の学説の基礎を作った論文、学生時代に出会った宝物のような論文、専門家以外にもその楽しさをぜひ伝えたい論文、ニッチだけれどもこだわりのポイントがすごい論文、論文が持つ功罪を噛みしめた論文など、語られる論文を通して科学という営みの本質が見えてくる。

とっつきにくく見える科学論文は、実はこんなにも面白い! それぞれの論文のすごいポイント、どう読んで何を得たかなど、一流の科学者たちが教えてくれる。論文を書く人も、読む人も、論文を読んだことがない人も、科学を愛するすべての人に。

「もう話したいことが止まらぬ」
「まさに、人間の欲求に応えている仕事と言える」
「この論文よりすごい論文を読んだこともない」
「地味な論文は、しかし挑戦的だった」
「あーこれたぶんアカンやつや」
「ゴリゴリの力業に圧倒された」
「ヒトの常識的思考パターンを凌駕できる科学者が存在する」
――本文より

目次

はじめに

時空を創成する、たった一項の数式───橋本幸士
高井研が愛した(迷)論文と数奇な巡り合わせ───高井研
S変換 研究者の悔しがる発見───片岡龍峰
太陽系外惑星に生命を探す───須藤靖
「そういえば、最近ケンケンしてないな」───川上和人
衝撃と痛恨の悲話 幹細胞の可塑性とは何だったのか───仲野徹
見たこともない植物を探索し発見する 発生遺伝学の真髄を論文から探る───鳥居啓子
舞い踊る原子と分子:希薄炎実験───羽馬哲也
生命の流れに魅せられて───石本健太
博士が愛した土───藤井一至
熱帯へと駆り立てられ───丸山宗利
スカスカ・グサグサの岩石───西本昌司
論文がつないだ縁───四本裕子
火山に魅せられて 師の論文との出会い───鎌田浩毅
羽を生やした恐竜───小林快次
古代宇宙への扉 ハッブル・ディープ・フィールド(HDF)───大内正己
特異点の世界への入り口───伊藤由佳理
わたしの愛する論文たち 老化は突然やってくる!?───小林武彦
理論物理学者、南極でニュートリノ望遠鏡を作る───石原安野

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

258
著書などを通じて存じ上げるせんせー方も名を連ねていて興味を唆られました。専門分野の論文から選ばれていますが、“偏愛”をどう捉えるかに個性が出ますね。自身にとって研究人生を決定付けたものが王道パターンでしょうかね。知る人ぞ知るものを選択するケースも。その論文の内容解説に重点を置くか、それが自身にどの様な影響を与えたかを説明するか。その扱い方の違いもその人の造形を浮かび上がらせる様でした。西本せんせーの「〜〜自分が受け取った知の刺激が、次世代の研究者に引き継がれていることを感じた。〜〜」って凄く好い。2026/03/06

trazom

117
思いがけず、頗る面白い本だった。19人の執筆者は、一般書の著者としても有名で、文章が本当にうまい。紹介されている「偏愛論文」の多くは、若い時にその論文に出会ったことで、研究者としての方向性が定まったというものが多い。だから、その論文を起点として自身の研究者としての足跡を振り返るような内容の文章が多く、執筆者の熱い思いが胸に迫ってくる。更に「偏愛論文」の執筆者と後に出会った時の思い出話も印象的で、国境を越えた研究者間の人的な交流の様子も微笑ましい。各執筆者の豊かな人間性が満喫でき、これはおいしい一冊だ。2025/11/03

うえぽん

51
19名の理系研究者が「偏愛」する論文1篇を紹介したエッセイ集。理論物理学、微生物学、宇宙空間物理学、生命流体力学など、一般人には縁遠い専門分野の博士達が、研究者人生の転機となった論文等をとっつきやすい語り口で披露。時空の誕生の1つの数式による表現、太陽系外惑星の発見、自然界でただ楽しいだけで回し車を回しに来るネズミの存在、暗所で葉緑体を作る突然変異体の発見など、論文そのものは難解でも、研究意図は理解可能。人の老化は非線形で、人種を問わず44歳と60歳で特に老いるとの研究成果は、人生設計にも影響がありそう。2025/12/31

けんとまん1007

50
研究者が、研究のきっかけになったり、大きな視座の変化につながった論文についての随想。何となくではあるが、エッセイというよりも随想の言葉が合うように思う。確かに、一つの論文や文章・言葉が、後々まで影響することもある。19人の方の文章に触れると、人となりや、その人の研究分野の姿(あくまで勝手に解釈)が浮かんでくるようだ。2026/02/10

さきん

27
各分野の推し論文が色んなベクトルに尖っていてあっという間に読了。批判的にも好意的にも両方からたくさん引用される意義ある論文、たった数ページの引用文献なしだが新たな分野を切り開く論文、暗所で正常に緑化して育つ植物を探すという奇想天外が手口、世の中に役立つということなど気にしないで、少年の遊びのような発想で楽しくやる論文などなど。2026/02/07

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