内容説明
学習理論・行動理論をベースに認知理論や情報処理モデルを積極的に取り入れ,研究・実践を蓄積して進化していった認知行動療法(CBT)は,幅広い領域と多様な対象に適用されるようになった。
本書は,CBTが特に有効とされる疾患に適用される中核技法,公認心理師の活動領域である5分野(保健医療,教育,福祉,司法・犯罪,産業・労働)における介入事例を集めた,現場で働く支援者のための実践的ケースブックである。
第I部ではCBTの基盤となる理論(レスポンデント学習,オペラント学習,認知理論)とその歴史,第II部,第III部の事例では,具体的な見立てと介入法選択・実施モデルが紹介され,明日から使える支援スキルを獲得することができる。
目次
まえがき:戸ヶ崎泰子・清水栄司
本書の読み方:岡島 義
第I部 技法の変遷
1 認知行動療法におけるレスポンデント学習の役割の変遷:坂井 誠
2 認知行動療法におけるオペラント学習の役割の変遷:松見淳子
3 認知行動療法における認知理論の変遷―技法は変化してきたのか?:坂野雄二
第II部 疾患の理解と介入
第1章 精神疾患
1 うつ病に対する認知行動療法:首藤祐介
2 双極症に対する認知行動療法:田中恒彦・甲田宗良
3 限局性恐怖症に対する認知行動療法:村山桂太郎
4 パニック症に対する認知行動療法:福井 至
5 社交不安症に対する認知行動療法:吉永尚紀
6 場面緘黙に対する認知行動療法:仁藤二郎
7 全般不安症に対する認知行動療法:吉田斎子・清水栄司
8 強迫症および関連症群に対する認知行動療法:原井宏明
9 心的外傷後ストレス症に対する認知行動療法:伊藤正哉
10 摂食症(神経性やせ症)に対する認知行動療法:成尾聰子
11 睡眠・覚醒障害群(不眠障害)に対する認知行動療法:岡島 義
12 物質関連症及び嗜癖症群(ギャンブル行動症)に対する認知行動療法:田中佑樹
13 統合失調スペクトラム症に対する認知行動療法:細野正人
14 パーソナリティ症(ボーダーラインパーソナリティ症)に対する認知行動療法:井合真海子
【コラム】エビデンスに基づく実践:国里愛彦
第2章 神経発達症・身体疾患・神経疾患
1 自閉スペクトラム症に対する認知行動療法:大島郁葉
2 注意欠如多動症に対する認知行動療法:温泉美雪
3 慢性疼痛に対する認知行動療法:酒井美枝
4 片頭痛に対する認知行動療法:本谷 亮
5 認知症に対する認知行動療法:森本浩志
【コラム】CBTの社会実装:高階光梨
【まとめ】エビデンスに基づく心理療法の重要性:丹野義彦
第III部 主要5分野での実践
第1章 保健医療分野
1 医療分野の特徴と最近の動向:熊野宏昭
2 個人療法(抑うつを主訴とするケース):鈴木伸一
3 個人療法(不安を主訴とするケース):岡嶋美代
4 個人療法(身体愁訴を主訴とするケース):筒井順子
5 個人療法(リラクセーション):古川洋和
6 集団認知行動療法:松永美希
7 集団療法(ACT):大月 友
8 集団療法(マインドフルネス):伊藤義徳・山本和儀
9 入院治療:石垣?麿
10 精神科リハビリテーション:佐藤さやか
11 アウトリーチ:今北哲平・谷口敏淳
12 がん医療:小川祐子
13 心疾患:市倉加奈子
14 糖尿病:巣黒慎太郎
15 小児医療:柳井優子
16 周産期医療:横山知加・岡津愛子
17 婦人科系疾患:大塚明子
18 高次脳機能障害:澤田 梢
19 認知症:橋本光平
20 健康行動の形成:百々尚美
21 ストレスマネジメント:三浦正江
22 行動リハビリテーション:山本淳一・大森圭貢
【まとめ】保健医療分野の段階的ケアにおける認知行動療法:清水栄司
第2章 教育分野
1 適応支援(不登校を含む):小野昌彦
2 学校支援(SWPBS):大対香奈子
3 非行行動・反社会的行動:杉山雅彦
4 学習支援:野田 航
5 移行支援:石塚祐香・石川菜津美
6 生徒指導(課題未然防止教育):小関俊祐
7 自殺予防:本田真大
8 緊急支援・災害支援:池田美樹
ほか
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