内容説明
過去も、現在も、未来も、全てきみのもの。
「誰よりも会いたかったです、みきとくん」
幼い頃にお別れした名前も知らない初恋の少女が、高校生になった僕の目の前に現れた。彼女――鈴代憬と再会し、会えなかった過去を、新しい現在で埋めていく二人。
「わたしが全部、みきとくんの理想を叶えてあげる」
繰り返される憬との“見当違い”な倒錯の時間は、みきとの失った初恋と欲求を満たしていく。でも、憬はある秘密を抱えていた。すっかり甘い時間の深みにはまった頃、それを知ったみきとが進む未来は――。
過去も、現在も、未来も、きみの理想で塗り替える初恋リメイクストーリー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
22
幼い頃にお別れした名前も知らない初恋の少女。ずっと忘れられなかった彼女・鈴代憬が、2年生になった丸山幹人の高校に転校してくる初恋リメイクストーリー。周囲に気遣いながら居場所を保っていた幹人と再会して、秘密の場所で急速に距離を縮めて、会えていなかった時間を憬との見当違いな倒錯の時間で埋めて、すっかり甘い時間の深みにはまった頃、明らかになった思わぬ事実。幹人と憬、そして幹人に中学時代から身近な存在だった美優も絡めた、それぞれの心を大きく揺さぶりながら、最後にまた衝撃的な展開を迎える初恋の行方が気になりますね。2025/10/18
真白優樹
9
複雑な家庭環境と空虚な心を抱える少年が、初恋の彼女を名乗る少女に再会し始まる物語。―――全て埋めて塗り替える、その愛は超えて狂気。 まるで少年の周りに自分をすべて埋め込んでいくよう、少年の心の隙間に自分から押し入って心を塗り替えていくよう。そんな愛、を超えて狂気的な思いが迸っている物語であり、とても色んな意味でおっかない物語である。既に少女の毒が少年を侵しつつある中、現れるのは戻ってきた本物。果たして拗れ始める予感を匂わせる関係は、どんな方向へと歪んでいくのだろうか。 次巻も勿論楽しみである。2025/10/19
とりにく
2
当たりのシェアリングのシェアリング。ASMRに癒される限界寸前のヤングケアラーの主人公の前に現れたのは記憶に残る初恋のヒロインでーーという前振りから開かれる恐怖と地獄の門(ラブコメ)の扉。儚げで自分を認めてくれるヒロインはとてもウケがいいということがよくわかる一冊。いやーすごい。最終章のタイミングで自分の目つき変わったもん。刺さると思われて勧められたんですが、ブッ刺さりもブッ刺さりでした。2025/10/21
じゃんく
0
読了。2025/10/22