内容説明
内部被曝・低線量被曝をめぐる不都合な真実が,被害を封じ込め,心の病の扱いをしてきた.5人のジャーナリストが現場の声を聞き,80年の歴史を辿る.核開発と並行して誕生した国際機関・研究者集団が恐れていたものとは.「誤差」として覆い隠した実態とは.世界の核被害の中に位置づけ直し,分断されてきた被害者をつなぐために.
目次
はじめに
1 体験したこと,語りきれない被害
1 広島から
2 長崎から
3 福島から
4 太平洋で被ばくした船員たち
コラム 被曝量・放射線の単位
2 内部被曝の認定をめぐる争点
1「黒い雨」訴訟と内部被曝
2 長崎被爆体験者訴訟の線引き
コラム 血液・歯からさぐる船員の被曝量
コラム 甲状腺がんと原発事故
3 「影響なし」とする神話を越えて
1 「100ミリシーベルト」神話
コラム ABCC(原爆傷害調査委員会)とは
2 黙殺される内部被曝
3 封じられた“誤差”が物語る船員被曝調査の実態
4 進む研究
4 被曝影響を封じ込めてきたのは何者か
1 職業病としての放射線障害防止を目的とした時期(1928~1950年)
2 核兵器開発・核軍拡政策に沿う被曝管理を目的とした時期 (1951~1957年)
3 核開発に加えて原子力開発が目的の中に入った時期(1958~1976年)
4 反原発運動が発展して経済的・政治的に推進策を補強する被曝防護策が必要になった時期(1977年~)
5 被曝への恐れを封じ込める「広報機関」
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
榊原 香織
62
検査する団体の正体がそもそも2026/01/18
とよぽん
47
ヒロシマ、ナガサキの原爆投下から80年の間に核開発は凄まじい勢いで推進され、「抑止力」という奇妙なごまかしの言葉で命の危険を覆い隠されてきた。原爆による被ばく認定も、日米の対応は政治経済の都合で線引きして、黒い雨の影響下の保障が認められなかった人が大勢いた。また、加害のアメリカ側は被ばく者の血液や尿の検査で放射性物質の「威力、効果」を測定することに終始した。さらに、戦後の核開発、原発建設などでは、被ばくの危険を隠してメリットばかり声高に主張。それは誰の利益になるのか?封じ込めの正体がわかる画期的な1冊。2026/01/04
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