内容説明
井原西鶴の自作は『好色一代男』だけだったのか?大戯作者の深い闇に迫る時代快作。第9回松本清張賞受賞。
著者等紹介
山本音也[ヤマモトオトヤ]
1944年、和歌山県生まれ。本名・山本章。立教大学経済学部卒業後、小学館に勤務。「女性セブン」「週刊ポスト」「小学館文庫」各編集長を経て現在同社出版局チーフプロデューサー。82年中央公論新人賞を受賞。『ひとは化けもんわれも化けもん』で第九回松本清張賞を受賞
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感想・レビュー
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キムチ
2
助べえのくせに、恐ろしく芸術プライドが高い浪速のはげ爺を描いている感あり。なかなか、文体に身を投影できず、文字面を追うだけで必死。そのうち、西鶴の容貌が浮かんできて、「くそ・・芭蕉に負けてなるか」なぁ~~んて言うセリフが幻聴の如く・・。 謎の人物 西鶴が団水なる輩に引かれて草子に手を染め、化けもんの如くに筆が踊っていくさまを云いたかったんだろう・・が、いまいち私にはわからん。2012/10/16
みっくん
0
西鶴が一代男を書くにいたった伝記?のようなもの。助詞を省いた少し読みづらい文章ですが、むしろ音読する方が面白そうな気がします。船場言葉が使える落語家さん、特に若い頃の米朝師匠の声で聞いたら面白そう。途中から、米朝師匠の声で頭の中でアテレコしているみたいな読み方になっていました。2014/05/02