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内容説明
2071冊に綴られた人生の断片をひもとく。
◎尾崎世界観さん(クリープハイプ)推薦!
「他人の手帳の中にいる誰でもない誰かが、『私』が何者か教えてくれる、と
この本が教えてくれる」
記録のための日記だけでなく、読み物としての日記エッセイまで、今や空前の日記ブーム。一般人の日記や手帳を2000冊以上収集、展示する活動を行い、メディアで話題の「手帳類図書室」代表が、手書きの記録を読む魅力を掘り下げます。
収集された手帳類に綴られるのは、
小さな決意や、自らを鼓舞する言葉、後悔の念などさまざま。
本来は他人に読まれる前提では書かれていない記録と1冊ずつ向き合う時間には、
人生の断片の言葉に寄り添い、書き手と対話する密やかな愉悦があります。
《同じ内面を綴るのでもSNSと手帳とではどう違うのか。生成AIが文章を書く時代に人間が手で書く意味とは何か。手帳を読む体験が、実は現代社会や現代に生きる人々を理解する鍵だと感じてもらえたら嬉しい》(「はじめに」より)
今を生きる誰かが書いた手帳類を読みこむうちに感じられる「その人らしさ」の源は何か。
市井の人々が残す小さな歴史との向き合い方の深淵に迫る異色の読書論。
(底本 2025年10月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ユズル
16
まるで私が読みたかったのがわかったかのように、来年のマイブックの隣に平積みされていた、書店の思惑通りチョロい客だ🤣 人の書く文章や日記が好きで、インスタグラムもそういう方々のを覗くのが好きだ。でも、この著者のように社会的観点みたいな難しいことは考えてない。単なる好奇心。だから途中でついてけなくなった。ひろゆき的に『それって、あなたの意見ですよね?』と思うことしばしば。もっと手帳部分が見たかった、それも白黒でなくて。手帳図書室の2代目を探してるようだが、名乗りあげたくても、私は、著者より年上。残念です🤭2025/10/08
kuukazoo
12
手帳類図書室のことはSNSで知ってはいた(行ったことはない)。そこでは著者の収集した2000冊余の他人の手書き記録(手帳、日記、ノート、メモetc)を閲覧できる。この本では収集を始めた動機や苦労、手帳類を読む楽しみ方などが語られる。どこの誰と特定できない人が直に書いた、見せることを前提としていないのものを読むのは、覗き見的な感じでスリリングかも。手帳類の写真からは印刷物やブログのような書かれた「内容」だけでない手書きの情報量の多様さや「書く」営みのカオスを感じたが「私的さ」という切り口はちょと難しかった。2025/10/18
totuboy
3
手帳を通して「社会」を知ろうとする試みは面白い。しかし、そもそも手帳をつけている人が社会の中でどれだけいるのか。一つの切り口にはなると思うが、「私的さ」という面に傾きすぎている気もする。ただ、新しい挑戦として、面白さはある。筆者は手帳を通して社会を覗くにはどうすればいいのかという方法論にも多くのページを割いている。新しい社会学の視点としてはありだと思うし、これをもっと精錬させていけば社会の空気、風潮を読み取る一助となるのではないだろうか。2025/10/08
NYUI
2
人の手帳類を集めている筆者による本書。読み進めている途中で私は他人に興味がないのかもと思った。というより人にはそれぞれ私的さがあることは理解していて、交わることのない人の私的さを覗き見することになんとなく違和感が拭えず、面白さが見出せそうでわからなかった。 エッセイが好きだから他人の私的さを知りたい一面もある。好きな人だからこそ私的さを知りたいと思うのであって、赤の他人の私的さを請負うには気力と勇気が必要なのかも。 でも読んでから日記を丁寧に書くようになったから、響いている部分はあるのかも?2025/10/02
もにこ
1
手帳収集家が語る、他人が自分のために記録した手帳を読み解く魅力が詰まっていた。 自身の過去の手帳ですら、記載内容から思い出と紐付けながら読み物として面白いものですが他人の人生を垣間見て想いを馳せるのはまた違った面白さがありそう。 なにより本来見ることが叶わない私的な記録を覗き見る背徳感は体験してみたくなる。 これらが保管され読むことが出来る場所もあるそうなので一度足を運んでみたい。 後半の手帳類が持つ『私的』『私的さ』理論は分かりづらさもあったので繰り返し読み直して落とし込みたいと思う。2025/10/21
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