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内容説明
原爆投下後、石段に焼きついた人影の真実。
広島平和記念資料館に展示されている「人影の石」。
それは、原爆の強烈な熱線で石段に残された黒い影。
これはだれの影なのか?
その人はどうしてそこにいたのか?
原爆投下の後、その人はどうなったのか?
「人影」がだれのものなのか、どうしてこのような形で残ったのか、当時の目撃情報、遺体を収容した兵士の証言などから解き明かす、真実をたずねて伝える物語です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
にたいも
9
朽木祥さんによる広島原爆文学。広島平和祈念資料館に展示されている、誰もが知る「人影の石」の背景を巡る親子5代の物語。「たずねびと」や「光のうつしえ」を読んできた子どもたちに高校や大学の年代で手にとってほしい本。今までの作品にはなかった、原爆投下後の惨状が描かれる。基町スラム、朝鮮人被爆者にも触れる。高校の読書感想文コンクールの課題本になってほしい。2025/10/02
ぱせり
6
「あの日行方知れずになった人らを偲ぶ墓標のようなもの」 なのだろう。 この墓標が、戦後に生まれ、今を生きているわたしたちにも語り掛けている言葉がある。見ようとすれば、聞こうとすれば、ちゃんと届く言葉。その見方、聞き方を、四世代の少女たちの暮らし方が、私たちに告げている。 2025/10/04
エル
4
ある日突然奪われた日常、かけがえのない家族。石に影だけを残して。影に名前を与えて家族を取り戻す物語。怖いのはこれが現実にあったということ。戦争さえなかったら、原爆さえなかったら生まれなかったかもしれない悲劇。ぜひ色々な人に読んでもらいたい一冊。2025/11/09
くま美
2
広島平和記念資料館の「人影の石」は誰なのか?あとがきを読んで、人影かもしれない越智ミツノさんと朽木さんが姻戚関係だったことが書かれている。朽木さんだから書けた物語。朽木さんが書く平和への願いは重みはある。2025/10/31
+9
2
原爆について特別な想いをもっている朽木さんの新作。『たずねびと』を読んだ時も感じたが、本作を読んで「原爆の恐ろしさ、悲惨さ、酷さを人々が知り、忘れないでいたら同じようなことは二度と起きないかもしれない」と強く感じた一冊。世界で唯一の被爆国「日本」。その日本で今を生きている私たちは、この事実を知り、後世に伝えていく義務があると思う。恥ずかしながら、今まで一度も広島を訪れたことがなかった。遅すぎるかもしれないが来年、広島を訪れて「原爆」と向き合いたい。2025/10/12




