内容説明
東京・下落合、戦火を逃れた邸宅に集められた4人の女性。
GHQの一声で、彼女たちの人生を変えるハチャメチャな同居生活が始まった。
1946年11月、日本民主化政策の成果を焦るGHQがはじめた “民主主義のレッスン”。いやいや教師役を引き受けた日系2世のリュウ、地位と邸宅を守るためこの実験に協力した仁藤子爵夫人、生徒として選ばれた個性豊かな4人の女性――それぞれの思惑が交錯する中、風変わりな授業が幕を開ける。希望と不安、そして企み……。波乱の展開が感情を揺さぶる、今年一番の超大作!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
296
森 絵都は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、著者6年ぶりの長編小説、戦後民主主義レッスン譚でした。GHQが日本に民主主義を定着させるにあたって、本書の様なエピソードがあったのでしょうか❓ 興味深く、面白く読みましたが、少し冗長な気がしました。 https://kadobun.jp/special/mori-eto/democracy-no-iroha/2025/11/05
旅するランナー
217
敗戦国日本へのGHQによる民主化政策。日系通訳官サクラギは4人の日本人女性への民主主義教育役に任命される。6カ月に渡るドタバタと最後にまさかのどんでん返し。強烈なキャラたちに大笑いしながら、民主主義の真髄も見えてくる傑作です。2025/11/12
katsukatsu
186
GHQの命により日本人女性4人をモデルにして、民主主義教育の実験が半年間にわたって行われました。元華族、優等生の真島美央子、静岡の農家の娘、近藤孝子、おしゃれに余念のない沼田吉乃、ベールに包まれた宮下ヤエ。4人の先生、日系人のリュウサクラギは授業を始めますが、4人からは何の反応もなく……。そこに家を提供する仁藤夫人が傍若無人にかき回し、メイドのクニにも何かありそう……。飽きることもなく話が展開し読者の心を離しません。民主主義を単なる机の上の飾り物にせず、一人一人の人生の中に落とし込んだこの一冊に拍手です。2025/11/02
seacalf
179
ここ数年読んだ何百冊の中で確実に上位にくる、ぐいぐい引き込まれる面白さ。読書の喜び、ここに極まれり。戦後GHQ占領下の日本を舞台に境遇の異なる女性4人が日系二世の先生の指導の下、民主主義を学ぶ。と書くと堅苦しいが森絵都さんの筆力が冴え渡り抜群に面白い。当初ギクシャクしていた4人が徐々に団結していく様は爽快で、ユーモアを交えコミカルな場面を演出しながら個性豊かな彼女達と少しポンコツな先生、敵役の仁藤婦人を生き生きと描く。緩急とひねりのある展開に頁をめくる手が止まらない。物語を読む喜びを思う存分楽しめる傑作。2026/04/02
koji
176
「みかづき」を超えて、森絵都さんの代表作になる作品と思いました。粗筋は、敗戦後GHQが占領する日本で、選ばれし若き4人の女性たちが、若き日系人通訳が講師になり、6カ月間アメリカ民主主義を教え込まれるが、そこは「未だに日本に巣くう旧弊依然たる日本の体質と彼女たちがそれまで体験してきた壮絶な過去」が重なりあって事はうまく進まず波乱万丈の展開に・・という物語。この物語で森絵都さんは、綺麗事・美辞麗句の民主主義に強烈な宣戦布告を挑みます。そこは読んでのお楽しみ。読んだ時間を無駄にしない傑作です。一読をお薦めします2026/04/18
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