内容説明
きっかけは大学受験の失敗だった。
そのときはじめて、医師を目指していたはずの自分の将来に迷いを抱いた誉(ほまれ)は、以来、昼夜逆転のアルバイト生活を送っていた。ある日のバイトの帰り道、幼馴染から預かったまま死なせてしまった兎が目の前を横切った。兎を追ってたどりついたのは、深夜だというのに煌々と明かりを灯す銭湯・かくり湯。番台には堂々とした体躯の馬頭の男が座り、三助は狐面を被った水干姿の少年・宵(よい)。そして集まる客は――死者の魂。実はここかくり湯は、亡者たちが死出の旅路に向かう前の一時を湯浴みして過ごす、この世ならざる銭湯だったのだ。そうとは気づかず迷い込み、不注意で壊してしまった宵の狐面の弁済としてかくり湯で雑用係として働くことになった誉は……。
2023年に「第三回ステキブンゲイ大賞」優秀賞を受賞し、丁寧な改稿を重ねた末にいよいよ発売を迎えた、心に沁みる和風ファンタジー!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
遙
9
こんなに面白いのにあまり読まれてないのかと心配になります。 大学受験に失敗した主人公[誉]がひょんな事から導かれるようにたどり着いたのは、故人達があの世に行く前に過ごす銭湯[かくり湯]だった。そこで働く謎のお面の少年[宵]と番頭台に座る馬頭の男。 様々な生前の思いを抱え成仏に至らない者達と対峙しながら、今を生きる誉の心も変化していく。 和風ファンタジーといったらいいのか。独特な世界観ながら、心をすり減らした人間に響くような優しさや言葉が詰まっています。 続きがありそうな終わり方だったので期待です。2025/12/02
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