内容説明
川岸で見つかった女性の遺体。犯人はーー私の息子だ。
殺人犯の母が残した手記、それは最愛の息子への決死の応援演説。
札幌、豊平川の川岸で見つかった女性の遺体。 〝寄り添い型?の刑事、天道環奈と、 その上司であり〝人の不幸が見たい?緑川ミキは事件を追う。 黒い粘着テープで両目を塞がれた物言わぬ彼女に、 あの夜、一体何があったのか。 飲み会帰りかもしれない、不倫をしていたのかもしれない、 夫もパート仲間も、本当の彼女のことを何もしらない。しかし─ 。 人には誰にも〝言い分?がある。被害者にも─ 犯人にも。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
青乃108号
205
「狂犬」緑川と「寄り添い型」環奈の何とも噛み合わないバディっぷりにニヤニヤさせられながら、気が付けば一気読みさせられてた。両目に黒い粘着テープを貼られた女性の遺体。8年前にも同様の遺体が発見される未解決事件が。2つの事件に関連はあるのか、だとすれば犯人は誰なのか。表題「スピーチ」は最後に判明する真犯人の長い供述を指すものである。そんな事で人を殺すのか、と思わされるが、人には人それぞれの尺度があり、故に自分の尺度で人を見る事は出来ないんだよ、という事が主題だったと思ったけど、それで良かったでしょうか。2026/02/03
いつでも母さん
153
この本の厚さに前半分で抱いた違和感。これで事件解決なの?な訳ないよね。まさきとしかだもの(褒めてます)似たような二つの家族に翻弄される後半は、作者にいいように弄ばれて暗転する真相にあんぐりしてしまう。環奈の心の声に「それだけで?」と、私も応えてしまう。あぁ、掴め難い緑川警部補の言葉が一つずつ回収されて、壊れた親子関係に暗澹たる気持ちになった。エピローグの不快さも加わり、まんまとまさきとしかに取り込まれた読後感。これが嫌いじゃないから厄介だ(褒めてます)また会いたい緑川・環奈コンビだ。2025/10/19
ちょろこ
122
捻りと読み応えの一冊。札幌の川岸で女性の遺体が発見された事件を軸に母子の関係を浮き彫りにした警察ミステリ。"犯人は私の息子だ"と綴られた母親の手記を交え、ぐっと惹き込まれる見事な構成。読み手の心には母の息子への愛が終始植え付けられ、母の愛は海より深し…を思わずにはいられない。あの日、あの時を細かく拾い集めながら徐々に迫りゆく事件の真相はあっと言わせる反転と更なる捻り、まさかのあの人という驚きもあり、ミステリとしての読み応えも充分。世の中、母の数だけ愛はあっていいけれど、一方通行の愛、狂気は恐怖でしかない。2025/11/15
星群
98
読みかけのまま返却日がきてしまい、延長できなくて、いったん返すか迷ったけど、刑事3人組が面白くて結末も気になったので、3時に起きて仕事行くまでの3時間で何とか読み切りました。なので若干眠いです、笑。でも、まさか、通行人Aみたいな人がこんなに重要なポジションにおさまるとはビックリです。事件そのものは狂気じみてて、引いてます。でも、この3人がシリーズ化されたら面白いだろうな、きっと。2026/01/07
itica
92
川岸で女性の遺体が見つかったことから始まる。クセの強い緑川刑事と刑事なりたての環奈コンビが事件を追う。二人の刑事に好感を持てなかったのが少々残念。怪しい人物が幾人も登場する割には全く犯人の目星が付かず、途中途中で差し込まれる手記のいびつな愛情に、混乱と不気味さを覚える読書だった。結局、犯人はあの人だったかーと目から鱗。分かってみれば複雑なようで単純な事件だったのかな。いや、やっぱり複雑だよね、人の心は。 2025/10/04




