内容説明
【電子版巻末には池上幸輝先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】
――私はいつも、人を傷つける言葉ばかりが得意だ。
他人と距離を置く孤独な女子高生の桔帆(きほ)は、バイト先の花屋で「毎月20日、必ず奥さんのために花を買いに来る」お日様のような笑顔を放つ謎の大学教授・東明(しのあき)に出会う。
夏休みに入った頃、東明は彼女にある提案をもちかけた。
「自分がバカンスへ行く間、家の庭の世話をしてほしい」
戸惑いながらも了承した桔帆が、東明の自宅へ向かうと。
「……なんだお前、やっぱストーカーとかだったわけ?」
以前、桔帆が大学に花を届けに行ったときに、彼女を東明のストーカー扱いした「東明の弟子」と呼ばれる不機嫌そうな大学院生・綾瀬(あやせ)がそこで待ち構えていて――。
東明が仕組んだ、不思議な「同居生活」。
三人はいつしか、かけがえのない「友人」となるが、その奇妙であたたかな生活は、ある日突然終わりを迎える――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
📖®書店員🍵
3
お日様のように穏やかに柔らかく優しく見守ってくれる『シノさん』 月夜のようにじっと時間が過ぎるのを暗闇に紛れて待ち続ける『桔帆』 風のように時には荒れて、時には寄り添い、時には背中を押してくれる『綾瀬』 他の登場人物たちも魅力的で大好きになりました。 本当に夢中で惹き込まれる物語だった。 音や香り、彩りまでしっかりと感じられる繊細で柔らかい文体もあり1つ1つの文章が心にじんわりと染み込んで、登場人物たちの関わりや苦悩や葛藤にふれる度に胸が締め付けられて涙が止まらなかった。2025/08/29
サリー
0
◯2025/09/30




