内容説明
150人以上の被害者を出した自殺教唆ゲーム『青い蝶(ブルーモルフォ)』の主催者である女子高生の寄河景。彼女がなぜここに至ったのか。その片鱗が垣間見える幼少期を描いた「病巣の繭」。ゲームに囚われた少年少女を描く「病に至る恋」。景と宮嶺望のデートを描いた「どこにでもある一日の話」。もし自分の異常性に気付いた景が小学校に通うのをやめていたら? 運命の残酷さを描く「バタフライエフェクト・シンドローム」。
これは、愛がもたらす悲劇の連鎖――病に至るまでの恋の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
nobby
80
『恋に至る病』スピンオフ短篇4つ。なんだか…どれも…せつないよ…「病巣の繭」思い返せばもう幼稚園から垣間みれた青い蝶の片鱗…「病に至る恋」ブルーモルフォに心酔する一組の男女高校生に感じるのは救いよりも悲哀か…「どこにでもある一日の話」今はもう取り戻せない景と宮嶺の何気ない純…彼女を失った僕が未だに思い出すのは、この時のデートのことばかりだからだ…「バタフライエフェクト・シンドローム」ああ、こっちの世界で蝶は羽化したのか...嗚呼、こちらでも…僕が君のことをずっと見守ってるから。君だけのヒーローになるから。2025/10/23
のりすけ
55
映画化されたことで決まったスピンオフ?でもすごく面白かった。幼い景の出来の良さに疑惑を持ちつつ「んなあほな」と思いたくなってる母親目線の話が不穏でとても良かった。ブルーモルフォにハマりどんどん壊れていく高校生の救いの無さったら。こちらから読んでもあまり面白くないかもしれないので是非「恋に至る病」を!!声を大にして言いたい。2025/12/21
さこぽん
39
自殺教唆ゲーム「ブルーモルフォ」の主催者・景の幼少期の話。まわりの人間を操作して自分の思い通りにしてしまう化物・景。彼女は5歳ですでに化物だった!宮嶺への愛はホンモノだと信じた前作だけど・・・?ふたりがデートした日を思い出に宮嶺は生きていくんだろうか?2025/11/11
sayuri
36
衝撃作『恋に至る病』のスピンオフ作品。「病巣の繭」「病に至る恋」「どこにでもある一日の話」「バタフライエフェクト・シンドローム」4話収録。150人以上の被害者を出した自殺教唆ゲーム『青い蝶』主催者、女子高生・寄河景の物語を再び読める日が来るなんて。前作は読み手で解釈が二分化されたが、本作で景は完全なるサイコパスだと確信した。ギフテッドと呼ぶには危険すぎる景の性質。幼少期のエピソードだけで戦慄が走る。恋心は洗脳に、洗脳は執着に変貌し辿り着く先は破滅。怖ろしいのにページを捲る手が止まらない。中毒性のある一冊。2025/11/16
tenori
35
「恋に至る病」のスピンオフ。自ら手を下すことなく150人以上を自殺へと導いた『殺人犯』寄河景とは何者だったのか。純愛なのか洗脳なのかはたまた単なる狂気なのか。原作が読者の様々な見解を読んだ問題作だっただけに、寄河景のバックグラウンドとしては弱いんじゃないのか斜線堂。原作よりも映画化された作品の補完(←観ていないから勝手な憶測ですが)という意味合いが強いのか。これだけを読んでもまったく面白さはない(たぶん意味がわからない)ので「恋に至る病」とセットでお読みください。2025/12/12
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