内容説明
土俵人格論を展開した尾崎士郎の随筆集。筆者の厳しくも暖かい眼差しは、相撲の隅々に行き渡り、一人一人の力士を限りない愛情で活写する。行間から、拍子木の冴えた音、呼び出しの声、立ち合いの厳し気合いが滲み出る。〈解説〉山内昌之
・著者の尾崎士郎は、大正9年の栃木山・朝潮戦観戦を機に、無類の相撲愛好家となり、双葉山70連勝を阻んだ安藝ノ海戦も観戦している(本書にも当時の回想あり)。晩年は横綱審議委員にもなり、角界のご意見番的存在であった。
・著者のスタンスは、土俵に躍動する力士への思慕であり、力士個人とは一定の距離を保つ、その姿勢が文章に客観性と高潔さを生み、読者を自然と相撲の魅力に気づかせてくれる。
・当代「大の里」の四股名は、昭和初年の大関大の里に由来しているが、その「大の里」を忘れがたき力士として一章割いていることは特筆される。
・底本には、ベースボールマガジン社刊(1995年)では除かれていた3章分を含む東京創元社版(1957年)を使用する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ayana
7
山より高く、海よりも深い相撲愛だ。贔屓の力士の私生活は知りたくないって気持ち、わかるなぁ。相撲協会は昔から色んな苦難を乗り越えてきたのね。昭和のはじめには、力士によるストライキで分裂。当時の大関は(初代)大の里。面倒見の良かった彼は、脱退した力士たちにつくのだが、引き裂かれるような苦しみを味わう。最後は失意のうちに大連で息を引き取った。そんな悲運の人だとは知らなかった。令和の横綱・大の里の大活躍で、初代の無念も晴れるような気がする。横審・山内氏の解説もよかった。豊昇龍のまじめな人柄が分かるエピソードも。2025/11/19
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